東京スポーツ杯2歳ステークス2020 予想 瞬発力必須。

展開

逃げ馬らしい逃げ馬は不在。
例年の傾向からもハイペースは考えづらく、スローからの瞬発力勝負になるだろう。

以下の本から引用してみよう。

「ラップバランスは中盤が12秒台までしっかりと緩む上がりの瞬発力勝負。最後の直線では上り坂がある残り400m→200mの区間で11秒19まで急加速しているように、瞬発力、トップスピード、坂を上るパワーがそれぞれ高いレベルで要求される」
「3コーナー通過番手別成績では後方が優勢で、他の重賞では珍しい傾向。上がり順位別成績は上がり3位以内が圧倒的な好成績で上がり1位もかなり信頼できる」

という訳で、ここは消耗戦タイプよりも瞬発戦タイプからセレクトするのが正解だろう。
馬場の内は悪いが、大半の馬が内を空けるような進路取り。広い東京コース、少頭数のここなら特に枠順は気にする必要はなさそう。
先週の日曜の芝1800mの馬場差は-0.8。
今日の二歳未勝利の芝1600mの勝ち時計が1.34.1。同距離の赤松賞が1.34.5。
最終レースの3歳以上2勝クラスは超スローで勝ち時計こそ遅いが、レース上がりは33.6秒。
十分、高速馬場だと言って良い。
それならば、例年の傾向と変わりなし。

◎ 1 ドゥラヴェルデ
○ 10 ジュンブルースカイ
▲ 2 タイトルホルダー
△ 3 ダノンザキッド
✕ 4 レインフロムヘヴン
✕ 7 ヴェローチェオロ

✕ 9 モリノカンナチャン

見解

◎ドゥラヴェルデ
個人的な話で恐縮だが、筆者のnetkeibaのPO馬。
そのため、新馬戦はかなり注目して観ていたが、非常に大人びたレース内容。
スタートこそ出遅れたが、内枠から押すと行きっぷり良くすぐに馬群に取りつく。
道中は内で包まれながらじっと我慢。
直線は抜群の手応えで、進路を半ばに見つけると上がり33.1秒の末脚で弾けて後続を千切った。
出負けさえ除けば、まさにテン良し中良し終い良しといった内容。

レース自体は超スローの瞬発戦で時計的価値こそないが、レースっぷりの良さは非常に目立ち、「これは(少なくとも)重賞で勝負になる」というのが観てすぐに思った素直な感想。
ここもスローからの瞬発戦になるため、レースの質は当然合うだろう。
後述するが、新馬戦の内容に大物感漂うダノンザキッドの適性はこの馬と反対のところにありそう。
なお、POで選んだ理由は、新潟で勝ち始めたドゥラメンテ産駒であること厩舎も悪くないこと(オーソリティ、ダーリントンホールのいる木村哲也厩舎)、というのもあるが、やはり新馬戦、選んだ決め手は追い切り内容(netkeibaのPOGはレース前日まで指名可能なので、追い切りで判断出来る)。
南Wでの終い1ハロン12秒台前半を連発で、信頼している調教派の予想家もこの馬の追い切り内容を称賛して特別に取り上げていた。
勝って休ませての今回は、馬なりでラスト1ハロン11秒8(JRA計測)という相当速い数字。
これがどのくらい速いかというと、この週に行われた南Wでの追い切りでもラスト1ハロンの一番時計であり、弱い馬では決して出せない。
二番人気なら先物買いだと思って本命を打つ。

○ジュンブルースカイ
対抗には、2戦続けて上がり最速をマークしているジュンブルースカイ。
前走の上がりの速さも当然求められるこのレースでは非常に心強い戦績。
前走の萩ステークスは超スローながらも高い指数。

オープン戦での指数105、タイムランクはBなのだから、ここでも通用して然るべき馬。
萩ステークスの勝ち馬シュヴァリエローズとは進路の差が出た印象だが、先着したワンダフルタウンは新潟の未勝利戦でレコードを出したほど強い馬。このレースは4着以下が5馬身千切られており、この馬のレベルの高さは疑いようもない。
ドゥラヴェルデはまだ未知数な部分があるが、こちらはすでに結果を残しており、安定感を取るのならこの馬、だろう。

▲タイトルホルダー
本命、対抗とドゥラメンテ産駒だが、単穴にも同産駒を推奨する。
ドゥラメンテ産駒の特徴をまだそれほど掴めていないというのが正直なところだが、ダートをこなす馬、芝のタフなレースをこなす馬、瞬発戦が得意な馬、と割と万能タイプで様々な産駒を出している印象がある。
で、問題のこの馬は、メロディーレーンの下ということで「芝のタフなレースをこなす馬」に該当する可能性もあるが、「瞬発戦が得意な馬」の方の可能性も十分にある。
新馬戦は上がりのかかる馬場だった10月の中山、超スローで逃げて上がり3位の脚を使っている。
陣営は「ストライドが大きく東京の方がより良いはず」と述べている。
どちらに転ぶかは半信半疑で、正直、疑の方がやや高いが、一発の魅力を秘めている、という意味で単穴に推した。

△ダノンザキッド
新馬戦は掛け値なしに強い。
破った相手が、先述した新潟のレコードホルダー・ワンダフルタウンであり、それと同じ上がりの34.7秒を最後流して出している。その指数109、タイムランクもAなのだから新馬戦に関しては文句の付けようがない(ただし、新馬戦の基準タイムは低く設定されている)。
それだけの馬をここまでの評価に留めたのは、適性が向かない危険性が高い、と判断したからである。
ジャスタウェイ産駒は父ハーツクライの産駒と同様、基本的に消耗戦に強いという傾向にある。
その代表産駒のヴェロックスが同世代戦で唯一3着を外したのが、奇しくもこの東スポ杯。
ダノンザキッドの上のミッキーブリランテも消耗戦に強い馬。

新馬戦も上がり最速のこの馬で34.7秒というところからも、消耗戦>瞬発戦、という適性である可能性が高い。
もちろん、二歳戦なので適性以前に能力の高さでこなしてしまう可能性も高いが、逆適性であろう馬が一番人気というのなら嫌ってみる価値は十分にある。
連下まで。
能力の高さで勝たれたら、それはすなわち筆者の賭けの負け。
今回の予想の焦点の一つは、この馬の取捨選択にある。

ここまでが馬券の中心だが、以下三頭も少額は押さえておきたい。

✕レインフロムヘヴン
これもドゥラメンテ産駒。
前走は早めに動いた分、末脚を失ってしまった印象。
今回、上手く乗れれば。

✕ヴェローチェオロ
札幌2歳ステークスを高く評価している。
あのレースはトラックバイアス的に内枠不利で、事実、外枠が上位の中心を占めた。
内枠で好走したこの馬は評価出来る。

しかしながらその後の2戦を見ても、ゴールドシップ産駒らしく決め手に欠ける印象。
それでも前走は伸びない内目を通りながらも上がり2位の脚を使って3着。
伸びるところに出せばチャンスはある。

✕モリノカンナチャン
4戦して全て上がり1位と2位のこの馬も押さえておきたい。
わざわざ、前日の牝馬限定戦・赤松賞を回避して1800mのこちらを選んできたのだから、陣営も色気を持っているのだろう。
前走は前有利の流れを後方から追走したので、仕方がない面がある。
連に絡む可能性という意味では✕の中で最も高いように感じている。

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