『「永遠の初心者を脱する!」ための競馬思考』5 スピード指数の出会いとTargetの導入。

 私は大学院中退後、スピード指数というものの存在を知りました。

 スピード指数

 Wikipediaから引用してみましょう。
 以下、引用。

 スピード指数とは、主に競馬において競走馬の能力を、またはあるレースのパフォーマンスを数値で表すことを目的に開発された指数のこと。
 ーー中略ーー
 各競走馬のレースにおける走破タイム(厳密には各競馬場における平均的なレベルのタイムを示す「基準タイム」と走破タイムの差)を元に、レース距離や負担重量の高低、コース形態・馬場状態などによる数値の修正を行い指数を算出する、という形態を取るものが一般的である。

 引用以上。
 スピード指数は、西田式スピード指数を筆頭に、タイムフィルター、石川式スピード指数、デイリースポーツ新聞社のスピード指数(西日本版に掲載)など、至るところが出している、今では競馬で当たり前の存在になっています。
 私はグリーンチャンネルの「先週の結果分析」で算出されているものを利用していますので、そこから具体例を挙げましょう。

 2021年日本ダービー(勝ち馬シャフリヤール)のスピード指数の計算式は、以下のようになります。

基準タイム:2.25.5(「先週の結果分析」が出している、三歳の東京2400mのG1における平均的なレベルタイム)
走破タイム:2.22.5
馬場差:-3.1秒(その日の馬場がどのくらい時計の出る状態だったか、を「先週の結果分析」が独自に算出したのの)
ペース補正:スローペースの場合、馬が力を出し切っていないため、余力があったと考えて指数を上積みする。

計算式 タイム差-3.0-(馬場差-3.1)=+0.1
    +0.1-ペース補正-0.7=完全タイム差-0.6


 完全タイム差が0.0の時、100になるよう出ていますので、完全タイム差が-0.6ですから日本ダービーの指数は106、になります。
 計算式から分かる通り、指数の1は0.1秒に値します。

「先週の結果分析」は斤量差を計算式に含めていませんから、その点には注意が必要です。
 また、3歳限定1勝クラスと古馬混合1勝クラスでは、同じクラスでも基準タイムが違うため、その点にも注意が必要でしょう。
 まだまだ注意点はありますが、後に極力、注意すべき点を書いていこうと思います。

 このスピード指数によって、各レースのレベルが高かったか低かったかを、おおよそ判定することが出来ます。

 私は2021年ダービーで、エフフォーリアを逆転出来るなら毎日杯組(シャフリヤールとグレートマジシャン)だと考えました。
 その理由は、毎日杯はとんでもなくレースレベルが高かったとスピード指数で分かったからです(レコード決着だったように、走破時計からも分かりますが、馬場差を考慮すれば、レコードでもそうレベルが高くなかった、と言えるレースも存在します)。
 毎日杯組のシャフリヤールとグレートマジシャンの指数はどちらも110と極めて高いものでした。私の予想としては2択となりましたが、グレートマジシャンの方を本命にして馬券は外してしまいました。
 ですが、逆転候補として毎日杯組を挙げていた馬券上手の人(今、Twitter等のSNSで馬券上手は多く、見つけてフォローしておくと馬券力向上につながると思います)は多く、私の見立ては間違っていなかったと自信を持つことが出来ました。

 この世代のクラシック路線はレベルの高いレースが非常に少なく、毎日杯を除けば、朝日杯フューチュリティステークスの勝ち馬の111が高かったくらいです。
 その朝日杯はマイルですし、そこからクラシックに向かった馬も少なくてどこまで参考にして良いか、という問題もあるかと思います。
 結果的に、そこで2着で指数110だったステラヴェローチェがダービーで3着に食い込み、朝日杯のレベルの高さを証明したと言えるでしょう。

 スピード指数で注意すべき点は、芝よりもダートの方が参考になるというのが一つ挙げられます。

 というのも、芝はスローペースから上がりの勝負になることが多くてスピード指数が低く出る場合が多いからです。
 対してダートは、基本的に前傾ラップで最後の我慢比べになりやすいため、スピード指数が芝よりも参考になりやすいと言えます。

 それでも、三歳限定戦は適性よりも能力がモノを言う場合が多く、芝でもスピード指数が当てになる方だと言えるでしょう。

 2017年の皐月賞は1番人気の牝馬ファンディーナ、3番人気のカデナがそれまで持っていた指数が低く、私は馬券から切ることが出来ました。
 ペースの流れやすいG1はトライアルよりも指数を求められることが多く、今までより指数を上げられるか疑問だったのです。
 また、勝ったアルアイン、2着のペルシアンナイトはそれぞれ前走の指数が優秀で、指数を参考にしている人ならごく普通に買うことが出来たでしょう。

 指数で注意すべき点のもう一つが、この時の皐月賞にあります。
 たまに、指数が非常に高く出てしまう場合があるのです。

 この時の皐月賞当日は馬場が良くなって馬場差が-1.9秒だったのですが、おそらくはそれでも馬場差の算定が不十分だったのかもしれません。
 勝ったアルアインの指数が111、15着のキングズラッシュですら102という高い指数が出たのです。このレースに出走していた馬たちのその後の指数を見れば、明らかに高く出すぎなのです。こういう時は自分で割り引く必要があると言えるでしょう。

 たまにやたらと高く出てしまいやすいコース、反対に低く出てしまいやすいコースもあります。

 たとえば、京都ダート1800mの重馬場が高く出やすいコースと言えます。
 アメリカンシードの1勝クラスがその最たる例と言えるでしょう。
 このレースは芝かと見紛うほどのレースラップだったのですが、指数も129と非常に高く出ました。これはオープンクラス換算でも105と、G1を勝てるくらいに高いのですが、いくら何でも過剰でしょう。
 2着のリトルクレバーでも118と高く出たのですが、この馬の前後のレースを見ても図抜けて高い指数です。他にもこのレースが過去最高の指数という出走馬も多くいます。

 ちなみにアメリカンシードはオープンまで出世しますが、マーチステークスが揉まれて惨敗。指数は67。
 平安ステークスはハイペースで逃げて2着に粘りますが、指数は97に留まります。オープンクラスで95前後の馬、と見るのが現実的な判断でしょう。

 このロジカルとしては、京都ダートは元々軽く、重馬場になると異常に走りやすくなって指数が高くなる、のだと私は考えています。
 正しいロジカルなのか、定かではありません。
 ロジカルは重要ですが、分からない場合は「結果としてそうなっている」と受け止めることも大切です。
 私の主張と矛盾するようですが、馬が走り人が操縦する競馬において全てをロジカルで説明することは不可能です。説明不可能な時は不可能だと認める、という潔さも重要になってきます。

 他、阪神内回りの2000mと2200mも低く出やすくなります。
 2020年の鳴尾記念は勝ったパフォーマプロミスの指数が73しかありません。4着に引退レースのサイモンラムセスが突っ込んできましたが、この低レベルなら衰えたサイモンラムセスでも来られる、と思ったものです。
 この指数の低さが適切だったのかは今でも疑問に思っていますが、パフォーマプロミスのその後、2着ラヴズオンリーユーが不調期だった、ことを踏まえると、本当に低レベルだったと捉えるのが正しいように感じてもいます。

 クロノジェネシスの勝った宝塚記念(阪神内回り2200m)も85と低く出ました。クロノジェネシスが2着キセキに1秒差も付けた、にもかかわらずです。このレースは馬場差が+0.4秒でしたが、当時の馬場を考えると、実際は馬場差は+2.0秒近くあったと考えても良いように感じています。もし+2.0秒ならクロノジェネシスは101という高い指数になり、現実的な数字になると言えるかと思います。

 私は指数の算出方法が明らかになっているという理由で「先週の結果分析」のスピード指数を利用しています。他社の指数は算出方法が明らかになっていないものが多い。

 たとえば、netkeiba.comのタイム指数です。
 2018年朝日杯フューチュリティステークスと同年の阪神ジュベナイルフィリーズの走破タイムの差は0.2秒しかなく、その馬場差にも大差ありません。にもかかわらず、出ている指数には大きな開きがあったのです(著作権の問題から公には言えませんが、前者の方がかなり高く出ていました)。 気になって、タイム指数の算出方法について問い合わせましたが、指数の算出方法は公開していないという回答が返ってきました。
 牡馬の方が1キロだけ重く斤量を背負っている点、あとはおそらく、牡馬・牝馬のメンバーレベルも考慮しているのだろうと推測しています。

 とはいえ、スピード指数はどの社が出しているものでもそう大差ありません。
判断に迷った時は、他社のものも参考にしてみるという手もあるでしょう。

 JRA-VAN データラボの人気ソフト「ALGO SPEEDER」は月額2090円(税込み)の会員にさえなっていれば無料で指数を確認出来ます。
 netkeiba.comも、月額550円(税込)のプレミアムコースに入会すれば、タイム指数は見放題です。
 スピード指数を確認出来るツールを用意しておくというのは、競馬で勝つためにはほぼ必須、だと思っています。

 中でもやはりtargetが有用と言えます。
 月額2090円(税込)のJRA-VANデータラボ会員になっていれば、無料で利用出来ます。先の「ALGO SPEEDER」ももちろん、無料で利用可能です。
 targetでスピード指数? と思う方がいるかもしれません。
 target独自の基準タイムというのがありますが、正直、算出方法も全く分からなければ、利用価値もないと思っています。
 しかし実は、無料でtargetのデータを配布しているサイトが存在するのです。

 Victory Road

 このブログは私の知る限り、十年以上継続してデータ配布を欠かしていません。
「先週の結果分析」のスピード指数のデータを無料で入手出来ますし、その取り込み方法も詳しく記載されています。
 このブログの運営者(「先週の結果分析」関係者とも関わりのある方だそうです)に連絡を取り、私の本で紹介しても良いか? と尋ねたところ、快諾してくれました。

 このデータをtargetに取り込みさえすれば、targetは単なるデータべースソフト、もしくは収支管理ソフトから一躍重要な予想ツールに変貌します。
 スピード指数順に競走馬を並べることが可能ですし、期間や距離や脚質、コース別で絞り込みをかけることも可能になります。
 東京ダートと中山ダートの指数比較、1400mと1200mの指数比較は意味を持たないことも多いですが、それを避けることも出来ます。

 また、targetは自分がどう負けているかもデータとしてすぐ確認出来ます。
 たとえば、私は三連複の回収率が著しく低いため、極力、買うのをやめました(券種別成績)。
 本命馬の単複の的中率・回収率も計算出来ます(馬券シミュレーション、という機能で確認可能です)。
 クラス別成績も一目瞭然です。
 私は2021年6月7日現在、2021年の3勝クラス以上の回収率が172,2%ありますが、2勝クラス以下の回収率が66.7%しかありません。
 2勝クラス以下でも、1000~1400mの回収率は45.6%しかありません。
 一方、1600m~2000mの回収率は85.0%まで上がります。
 自分の得意条件・苦手条件を知ることは、馬券で勝つための第一歩です。苦手条件を避けて、得意条件を中心に購入していれば、勝つ確率は当然上がるでしょう。
 この得意条件・苦手条件の感覚は、データとして確認しなければ分かりにくいことです。

 私がtargetの導入を強く勧める理由を分かっていただけたでしょうか?
 他の競馬予想本でtargetの導入を勧める本を見たことがありません。
 おそらく、皆がtargetを導入してしまえば拙いことになるから、だと邪推しています。競馬で勝っている人で、targetを導入していない人は、おそらくいないとも思います。

 それほどのソフトが、月額2090円(税込)で利用出来るのです。
 それでも高い、と思う人がいるでしょう。
 もし、そう思うのならば、極論を言いますが、競馬新聞・スポーツ新聞なんて要りません(あった方が良いのは間違いない、のを承知で言っています)。
 他でかかる情報料金を捨ててでもtargetを導入してください。
 netkeiba.comの有料会員なら、無料会員に戻りましょう。
 targetに関してだけは、ケチるところではありません。

 パソコンを持っていない、という人もいるでしょう(特に今の若者はスマホで完結させる人が多いようですね。私の運営しているブログも、その読者の8割がスマホからです)。
 Wi-Fiを繋いでいない、という人もいるでしょう(Wi-Fiをつなげば、スマホライフだって充実しますから繋いでください)。

 パソコンに関しては、中古のノートパソコンで十分です。
 中古のパソコンなんて嫌だ、という人が多いように感じますが、パソコンなんて消耗品です。良いものを買っても壊れる時はすぐ壊れます。
 また、中古の方が高いスペックのものを格安で買えます。私がamazon.co.jpで確認したとこころ、新品なら10万円してもおかしくないパソコンが、中古なら2万円台で買えます。
 そのくらいの価格差がありますから、私は中古のパソコンしかもう買えなくなっています。

 なお、パソコンのスペックは、CPU速度を重視してください。
 動作速度にもろに影響します。ここが遅いと、長く使っている内に動作が鈍くて不便になってきます。
 amazon.co.jpで、中古で2.5 GHzのものを19800円で発見しました。
 これだけの速度があれば、Targetを利用するくらいなら十分でしょう。

 目が悪い人はモニタの画面サイズを重視するのも良いでしょう。そういう方には、デスクトップパソコンを買って大きなモニタを接続するのをオススメしますが……。でも、ノートパソコンに大きなモニタを接続することも出来ます。

 targetで大きな注意点が一つあります。
 なんと、Macで利用出来ないのです。
 これに関しては、JRAに要望を出したいくらいですが、現状、そうなっていますから仕方がありません。JRAはどうにもこういう不親切なところがあるように思います。Club JRA-Netで総合の収支を確認出来るようになりましたが、targetのように場別、券種別などの収支が確認出来ません。にもかかわらず、騎手別の収支は確認出来るという謎としか言いようのない仕様……。

 とにかく、まず、Windowsのパソコンを用意してください。
 他の競馬予想本が絶対に書かない内容でしょうが、勝つためにはtargetがほぼ必須なのです。

 targetの便利な機能・使い方については、また別のところでも書いていこうと思っています。

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