馬場差は先週日曜日、2000mでの計算で-2.3秒。
今日、デイリー杯2歳ステークスでレコードタイムが出たように、超高速馬場と言って良いだろう。
とにかく前が有利。
6鞍行われた芝の逃げ馬の着順は、1着、4着、1着、2着、8着、3着、とほぼ完璧。
4着だって2着とはハナ、ハナの差。
8着はデイリー杯で途中から逃げた短距離馬スーパーウーパーの殿負けで、2着には2番手に付けたホウオウアマゾンがしっかり残っている。
2番手追走の馬の成績も抜群に良く、これでは基本、後方待機組は厳しいのではないか。ジョッキーたちも馬場が分かってきたのか、最終レースが超ハイペースになり、後方待機組が2、4、5着に突っ込んできたが、勝ち馬は2番手、3着馬は逃げ馬。
阪神2200mはコース形態上、ハイペースになりやすく、消耗戦にもなりやすい。同舞台の宝塚記念がその典型例。
ただし、宝塚記念は例年馬場が悪くなるが、今日のような超高速馬場では……。
牝馬限定戦の重賞は基本的にスローになりやすい。
で、今回、ロサグラウカが逃げ宣言を出していると耳に挟んだが、果たしてそもそも逃げられるのか？ 逃げている2戦は長距離で超スロー。
ロサグラウカが行けないとなると、他の何かが行くことになるが、どれが行くか想像も付かない。
阪神2200mということで、前半スローになってもロンスパ戦にはなるだろうから、消耗戦に強い馬は買いたい。かつ、前に行ける馬を狙いたい。
どちらもこのレースでは重要事項。
昨年の阪神ジュベナイルフィリーズの時が相当な前有利馬場で、個人的にレシステンシアを本命に出来たが、それと同様、内枠先行圧倒的有利と見たい。
ジョッキー心理で超ハイペースになり、後方組が台頭したらそれは事故だと腹を括るしかない。
◎ 6 ノームコア
○ 17 エスポワール
▲ 12 ウインマリリン
△ 4 ソフトフルート
△ 18 ラッキーライラック
✕ 3 リュヌルージュ
✕ 5 リアアメリア
✕ 8 センテリュオ
✕ 9 ウインマイティー
✕ 11 ラヴズオンリーユー
✕ 13 サラキア
◎ノームコア
印は沢山回したが、△までを中心として見たい。
今日の馬場を見て、昨日までと予想がガラリと変わってしまった。
当初、距離だけを懸念していたノームコアだが、この高速馬場なら何の不安もないと判断した。前走で洋芝の札幌記念を楽勝していて、瞬発戦になったエリザベス女王杯で5着、それも3歳時のもので、3着と0.1秒差なら何も心配する必要はない。妹のクロノジェネシスが古馬になって一皮剥けたのだから。
元々、東京マイルのハイペースを経験しているだけあって、流石に2200mなら労せず好位を取れるだろう。
かつ、消耗戦も得意。
安田記念が前崩れの消耗戦になったと思っているが、そこでアーモンドアイを凌ぐ上がり2位の末脚を繰り出している。超絶レコードのヴィクトリアマイルも消耗戦に分類して良いと思うが、ハービンジャー産駒らしくタフな流れはお手の物。
この出馬表を見て最も迷ったのが「何が先行出来るのか？」という点。
この馬の下の印に回したエスポワールやラッキーライラックは外枠が致命的。
順当にこの馬の枠順、脚質、能力、適性、全てを信頼することにした。
○エスポワール
この馬も先行脚質、かつ消耗戦向きの馬。
外枠が致命的で、ユタカが鞍上でどういうポジションを取ってくるか（似たようなケースだと思う。レシステンシアの阪神ジュベナイルフィリーズの時、ヤマカツマーメイドに騎乗したユタカは前断然有利の馬場なのに先行しなかった。下手にペースが読める分、ハイペースだと分かったらすんなり引いてしまうのではないか）。
どういう時にきちんと先行出来るのか考えた時、距離やペースも勿論だが、もしかしたら「馬場の良い時」ではないだろうか。
この馬、馬場差が+のレースを走ることが多いのだが、馬場差が共に-だった修学院ステークス、ターコイズステークスの行きっぷりが非常に良かった。少しオカルトちっくになってしまうが、その可能性もあるかと考えている。
いずれにせよ、距離が2200mなら先行出来る可能性は高い。
シンガポールターフクラブ賞のレベルが高く、素質は秋華賞出走時から認めているのだが、なかなか出世出来ない。
決して弱いのではなく、単に噛み合っていないレースが多いのだと思っている。
おそらくは重い馬場の消耗戦というよりは、高速馬場での消耗戦の方が向く、ノームコアに近いタイプなのだと思う。そういうレースになかなかならないのが、出世を阻んできた要因だと思っている。
かなりタラレバが多い見解になってしまったことは承知だが、強い4歳世代でも上位の力を秘めていると見ている。
ここで素質開花なるか。
▲ウインマリリン
秋華賞は完全に展開不利。
秋華賞の予想でトラックバイアスを最重要視して外枠から順に買ったが、外枠を引いても前に行ってしまってはその時点で終わってしまうような流れになった。
オークスはスローで時計的な価値はなくともデアリングタクトの2着。
それよりも評価したいのが、東京の超高速馬場にもかかわらず、レース上がり35.7秒もかかったフローラステークス。消耗戦分類で良いこのレースでまずまずの時計で勝てた。ミモザ賞も消耗戦で、若竹賞のようなスローからの瞬発戦には弱い。
スクリーンヒーロー産駒自体が基本消耗戦タイプになる。モーリスは別格にしても、ゴールドアクターやジェネラーレウーノが完全消耗戦タイプ。スクリーンヒーローは活躍馬が牡馬に偏っているため、牝馬でどう出るのかと思っていたが、牝馬でも変わらない模様。
ここで通用するかは賭けなところがあり、その意味で単穴だが、前に行けて消耗戦に強いというのはここでは強力な武器になる。
△ソフトフルート
勢いのあるディープインパクト産駒に壁はなし。
秋華賞、外枠から買ったが、実はこの馬を買うか迷った。外枠から買えばこの馬は青帽子になり、4枠の片方だけ買うことになり中途半端だったからだ。
それでもきちんと買ったのは、中京2000mの夕月特別を評価したからにならない。この時の勝ちタイムは2.00.0だが、馬場差-1.0で、リアアメリアのローズステークスの勝ちタイム1.59.9が馬場差-1.4だから、価値としては夕月特別の方が高いのだ。かつ、5ハロン目から11秒台に突入する持続戦になり、秋華賞とマッチすると判断したのである。
その秋華賞は外差し決着になったから、出遅れて正直、ラッキーだったと思う。
それでも上がり最速で、レース上がり36.4秒の消耗戦にも対応してきた。
元々、スタートは悪くない馬で、消耗戦にも対応出来るなら評価せざるを得ない。
デアリングタクト以外のレベルが正直微妙だとは思っている世代ではあるが、かといって古馬勢が圧倒的に良いメンバーでもない。2キロの斤量差もあり、ウインマリリンと共に先行の消耗戦タイプということで期待する。
△ラッキーライラック
昨年のエリザベス女王杯で瞬発戦向きの馬だと分かってしまい、その後、大阪杯でもそういう質のレースになり勝利。
基本、そうだとしても、元の能力がかなり高い。
ハイペースを先行追走の中山記念で2着しているし、消耗戦になった宝塚記念でも先行して6着なら悪くはない。
ここでも勝ち切るだけの能力は持っている。
この馬も大外枠が致命的。ポジションを取れるか、それとあとはペースがどう流れるか、それ次第かと思っている。
勝っても飛んでも驚かない。
他。
✕リュヌルージュ
いくら消耗戦タイプとはいえ、馬場悪化がなければ……とは思うが、先行出来るので。
✕リアアメリア
実はもっと上の印を回そうとも思ったが、スタートが安定して悪い。前走も促して先行出来ただけ。ここも促してくるかもしれないが、スタートの悪さで嫌うことにした。
✕センテリュオ
地味に昨年、ルメール騎乗で前に行っている。追い込み脚質でもこの馬の前走は前残りの流れを一頭だけ違う脚で差し切った訳で、もしかしたら相当な強さを持っている、身に付けたのでは……？
✕ウインマイティー
紫苑ステークスが出遅れてまさかの上がり最速。きちんと出て能力発揮すれば、意外な強さを持っている可能性あり。
✕ラヴズオンリーユー
今年の鳴尾記念が相当な指数の低さ。サイモンラムセスが4着に来られたのも納得の低さである。それを理由に、パフォーマプロミスも京都大賞典で馬券から切った。あの馬は頑張ったし、他の馬も頑張っているが、その鳴尾記念での敗退と、前走の敗退が気になって仕方がない。どちらも低レベル。オークスが好時計で、消耗戦向きの先行馬だと思うが、今年のレースっぷりが気になってここまで評価を落とした。
✕サラキア
一応、この馬も勢いのあるディープインパクト産駒。弟のサリオスと似てるのだろう、割と万能タイプなところが。先行出来る器用さもあるので、まともに出て流れに乗れれば。
消した馬。
シャドウディーヴァ
イマイチキャラが分からない馬だったが、結局、ハーツクライ産駒らしく消耗戦タイプで良さそう。ポジションが取れないのが……
サムシングジャスト
前走は好内容だったと思う。この父と母父で、距離適性微妙なのとポジション取れないのが気になって。
ロサグラウカ
前に行けても流石に厳しいだろう……
カーロバンビーナ
全弟のトーセンカンビーナをイメージしてしまう……
サトノガーネット
実は今日の途中まではこの馬を強く推すつもりだった。が、今日の馬場を見てしまっては……。とにかく追い込み一手なので……。
ウラヌスチャーム
前走は好騎乗がハマっただけだと思う。メトロポリタンステークスも超スローを前で粘っただけ。
ミスニューヨーク
前走は外有利のトラックバイアスで面白いと思ったが、今回はそれが味方しない。
以上。
馬券は買い方検討中。あまり厚く買うような資金はないため、三連複で手広く買って穴が来てくれるのを待つのが濃厚。