神戸新聞杯2020 予想 「スタミナお化け」の産駒はタフな舞台で真価を発揮する。

展開

コース形態的には、特殊でタフな中京2000のスタート地点が200メートル下がっただけ。
前半スローからのロンスパになりやすいのは中京2000と変わりなく、単純に、タフな中京2000がよりタフになったコースだと考えれば良いだろう。
先週のローズステークスが中京2000だったので、参考にラップを出しておこう。

200m400m600m800m1000m1200m1400m1600m1800m2000m
12.623.435.748.41:00.91:13.31:25.41:37.01:48.31:59.9
12.610.812.312.712.512.412.111.611.311.6

前半1000通過はこのコースにしてはそこそこ流れたのだが、ペースアップが遅く、結果的にはラスト3ハロン勝負(あるいは3.5ハロン勝負)になった。そのため、人気のディープインパクト産駒が台頭したのだと思っている。
が、それだけでは単純に片付けられない。
以下は、ローズステークスの通過順位。

勝ったリアアメリアを除けば、軒並み後方待機の馬が台頭している。
馬場がまだ良く、遅めの流れで後方待機勢が台頭するのだから、このコース、相当に癖が強い。

坂を長く上って下るという起伏の激しいコースのため、見た目のラップ以上にスタミナを消耗すると言われる。結局、ローズステークスは前の組には厳しいラップだったのだろう。
ここから200メートル伸びて、逃げ馬もいる神戸新聞杯も当然タフなレースになる。
葉牡丹賞をレコード勝ち、指数も優秀だったグランデマーレが内を引いたので押して先行するか、パンサラッサが外から逃げるか、どちらかだと思う。
いずれにしろ、タフなロンスパ戦に対応出来るスタミナが必須になる。

◎ 12 メイショウボサツ
○ 2 コントレイル
△ 4 レクセランス
△ 6 マンオブスピリット
△ 7 エンデュミニオン
△ 9 アイアンバローズ
△ 11 ディープボンド
△ 15 ファルコニア
△ 17 マイラプソディ

見解

◎メイショウボサツ
タイトルに書いた「スタミナお化け」というのは、エピファネイアのこと。
不良馬場の菊花賞をとんでもないタイムで勝ち、時計のかかる良馬場だったJCをハイペース追走から超好タイム圧勝。個人的には、この2レースのパフォーマンスだけで歴代最強馬に挙げられるレベルだと思っている。
その産駒にもデビュー前からかなり期待していた。
その産駒傾向は分かりやすく、芝>ダート、長距離>短距離、である。

全成績   82-81-76-63-74-471 勝率9.7% 連対率19.2% 複勝率28.2%
全芝    73-74-65-48-57-333 勝率11.2% 連対率22.6% 複勝率32.6%
芝2000以上 32-25-22-14-17-85 勝率16.4% 連対率29.2% 複勝率40.5%

距離が伸びれば伸びるほど成績が良くなり、無尽蔵のスタミナを産駒にも存分に伝えている。

当のメイショウボサツ、母系こそ短距離向きだが、エピファネイア産駒らしく長い距離で良績を残している。
何より、中京で3戦2勝2着1回。その2着も1600でのもので、勝った2戦が2000(レコード)と2200なのはスタミナの豊富さを証明している。もちろん、コース適性も抜群なのだろう。

先に不安材料を書いておくが、最終追い切り栗東坂路で一杯に追って終い13.3秒もかかっていること、今回と同じく休み明けの弥生賞ディープインパクト記念で唯一と言っていいほどの凡走をしたのは不安ではある(ただし、元々追い切りで走るタイプではないし、ディープインパクト記念はノリがポツンをして最後も無理していないようにパトロールビデオでは見える)。

しかしながら、弥生賞ディープインパクト記念以外は末脚堅実。
とにかくバテて止まるような感じは全くないので、前さえ止まれば差し届くと読んでいる。そして、この中京2200メートルこそが前が止まる舞台のはず。

溜めて末脚を引き出すタイプの藤岡康太とも手が合うだろう。
後方待機で、前が止まるのを待つのみ。

○コントレイル
説明不要の世代最強馬。
追い切り本数は皐月賞の時より1本多く、最終追い切りは栗東坂路で自身2番目の好時計をマーク。フォトパドックを見ても成長が伺える。
敢えて不安材料を探すとすれば、タフな中京2200という舞台。本質的には瞬発戦タイプだろうが、稍重で時計のかかる中山2000を皐月賞で圧勝しているので、杞憂に終わる可能性は高い。
もう一点は1枠2番。
このコースは1枠の成績が悪い。おそらく理由としては、1コーナーまでの距離が長いため、外枠からでも位置が取りやすいからだろう。もう一点、差しが利く舞台なので外に出しにくい内枠は不利になりやすいのではないか。

そのくらいだろう。
中京自体、福永が得意としている舞台でもあり、普通に競馬をすれば楽勝してくれるはず。

他はタフなレースが得意そうな馬を抜粋。
レクセランスはすみれステークスで、距離をこなし、ロンスパ戦を差して勝っている。
マンオブスピリット、京都新聞杯はハイペースの持久戦だったので、ここを上位だった馬は注意。ルーラーシップ産駒でタフな競馬は向く。差し脚質も良い。

エンデュミニオン、新潟で4ハロン戦を好時計で勝利、昇級の持続ラップ戦を2着。適性あり。
アイアンバローズ、オルフェーヴル産駒らしく消耗戦向き。上がりかかるようなら堅実。
ディープボンド、前述した京都新聞杯の覇者。上位人気でも押さえたい。
ファルコニア、スタミナタイプのトーセンカンビーナの下。京都新聞杯でも3着。適性はあるだろう。
マイラプソディ、春は出来からして不安があった。中間、坂路で自己ベストをマーク。ハーツクライ産駒。侮れぬ。

馬券は、メイショウボサツとコントレイルの馬連中心。
あとはこの二頭から三連複二頭軸で△に流す予定。