1月6~8日のラップ中心の回顧(ジュニアCとフェアリーSのラップを検証する)

・中山芝は超高速馬場の水準で、内枠先行有利が強く出ていました。
ただし、2000m以上になると差しが決まっています。高速馬場故にペースが速くなり、距離もあるので差しが間に合うイメージです。
1800mはなかったものの、この距離までは内枠先行有利で良いでしょう。

注目レース
丁度、同距離同コースで対照的な2レースがあったので紹介します。

・1月6日(土) 中山10R ジュニアC 「淀みないラップ」

12.5-11.0-11.3-11.4-11.7-11.6-11.2-11.8

11.5秒前後のラップがずっと持続するラップに。私はそのまま「淀みないラップ」と表現しています。
この手のラップの特徴は、
1:時計が出やすい
2:インをロスなく回した馬が有利

という点です。

1:馬も人も基本的に一定のペースの方が速く走れます。ペースアップ・ペースダウンは消耗しやすい。
したがって時計が出やすく、勝ったキャプテンシーは1.32.5という超抜時計で逃げ切りました。

2:速いスピードを持続する必要があるので、外を回すことで無酸素エネルギーを必要以上に削られる印象でしょうか。
この型のラップに昨年のメイSがあります。1.2.4.5着まではインを通した馬が来ました。
ここで外を回して3着だったエピファニーは負けて強しと評価していました。
中山金杯で本命を打ちましたが、普段以上に折り合いを欠いて惨敗。
鞍上のピーヒュレク騎手はジュニアCでもカズゴルティスで折り合いを欠いての先行策。3日間開催では2着が3回ありましたが、基本的に日本への適応はまだできていないのではないでしょうか。
次週も疑ってかかりたいところです。

・1月7日(日) 中山11R フェアリーS 「2F戦」

12.3-11.1-11.3-11.9-12.3-12.2-11.5-11.4

3F通過は34.7秒と流れましたが、4~6F目が大きく緩み、そこから加速するラップに。
この型のラップでは外からスムーズに加速できた馬が有利になりやすい。
上位馬はほぼ外から押し上げてきた馬。
3着ラヴスコールは内から伸びているだけに評価します。
昨年の中山牝馬Sがこの型のラップになり、外からスムーズに加速できたスルーセブンシーズとストーリアがワンツー。
基本的に芝は内枠有利ですが、そう単純にはならない好例です。

・中山ダートはかなりタフで先行馬が残れず、差し馬の活躍が目立っていました。

注目レース

・1月7日(日) 中山12R

大きく失速するラップのレースが多くなった中、同レースはラスト3Fが12.5-12.4-12.1と加速ラップに。
終い12.1秒は急坂部分としては相当に速く、どうしてこんなに速くなったのか驚きです。
1着フラップシグナス、2着パルデンスは高く評価できます。

・京都芝はインが伸びるものの、日に日に外も走れるようになってきました。
時計のかかる冬場のタフな馬場で、インが止まった時に外からの差し馬が台頭してきた印象を受けています。
日曜に上がりが出ていたのは、おそらく直線の追い風が影響したのではないでしょうか。

・京都ダートもタフで差し馬が活躍していました。
ダートは先行馬が人気になりやすいため、差し馬場は儲かります。
次週は天気次第ですが、中山・京都ともに含水率が低くなれば差し馬場継続のはずで、狙い目でしょう。
凍結防止剤が撒かれた上で降雨・降雪があると粘り気が増して差すのが困難になります。また、乾きも相当遅くなります。
次週は天気・凍結防止剤の散布情報を必ずチェックしておきたいところです。

注目レース

・1月6日(土)京都2R
・1月7日(日)京都7R

前者は終い12.5秒まで加速。
上位4頭の後ろは5馬身離されています。1着ハーバーライト、2着キタノハヤブサ、3着カズタンジャー、4着アイファーキャップまでは次走注目します。

後者は終いが何と11.9秒!
道中緩んだことや、おそらく追い風の影響もあったのだと思われますが、ハギノサステナブルは2着馬を差し返す形で勝っており、高く評価できます。
差し返された側のサーティファイドも良い競馬をしています。3着エアフォースワン、4着サンデーヒーローまで評価。