東京スプリント2021予想 ダート最強スプリンターがどういうレースをするか。昨日の大井のトラックバイアスは前で、妙味は前の組にあり。

※指数はグリーンチャンネルの「先週の結果分析」のものを用いています。地方交流重賞は、netkeibaの「タイム指数」も参考にしています。

出馬表
1枠1番ベストマッチョ セン4 56.0(川崎)
2枠2番サイクロトロン 牡4 56.0(JRA)
2枠3番ナイトオブナイツ 牡8 56.0(大井)
3枠4番ヒロシゲゴールド 牡6 56.0(JRA)
3枠5番ブルミラコロ 牡9 56.0(大井)
4枠6番リュウノユキナ 牡6 56.0(JRA)
4枠7番ドーヴァー 牡8 56.0(大井)
5枠8番クロスケ 牡6 56.0(大井)
5枠9番サブノジュニア 牡7 58.0(大井)
6枠10番ノボバカラ 牡9 57.0(JRA)
6枠11番トロヴァオ 牡8 56.0(大井)
7枠12番グランドボヌール 牡7 56.0(浦和)
7枠13番キャンドルグラス 牡7 56.0(船橋)
8枠14番イモータルスモーク 牡4 56.0(JRA)
8枠15番ナリタスターワン 牡9 56.0(浦和)
展開

昨日の時点での大井競馬場のトラックバイアスは完全に前。
重賞のブリリアントカップは以下の通り、かなりのハイペースだったが、それでも前の組での決着。

200m400m600m800m1000m1200m1400m1600m1800m
12.624.336.749.21:01.81:13.81:26.71:39.21:52.7
12.611.712.412.512.612.012.912.513.5

勝ったフィアットルクスは3番手から。
2着ノーブルサターンは7番手の入りだったが、早め進出で4角では3番手。
3着リンゾウチャネルも2番手追走から3.4角ですでに先頭だった。

昨日は良馬場だったが、大井競馬場はすでに雨が降っていて重馬場になっている。
これでバイアスがどう変わるかが見もの。
前の有利・不利は馬券を買う前に必ず確認しておきたいところ。

本ブログでは、昨日と変わらず前有利と見て予想する(基本、雨が降れば前が止まりにくいのがセオリーだが、差し利きやすくなる場合もあるため)。
馬券購入後、馬券を貼り付けるが、予想と変わっているかもしれない。
が、本命だけはどう足掻いても鉄板。

逃げ候補3頭が内に揃った。

1 ベストマッチョ
JBCスプリントが超が2度付くくらいのハイペースで、12.0 – 22.1 – 33.4、という入り。当時は前がかなり有利のトラックバイアスだった(それもあってこのペースになったのだろう)が、これでは流石に差し馬台頭。
サブノジュニアの差し切り。
これだけのペースになることはほぼないので、サブノジュニアの快勝を鵜呑みにしてはいけない。
このレースでベストマッチョは楽な手応えで先行、前とも差がなかったから相当なハイペースに巻き込まれたであろう。ラストはモズスーパーフレアとの差を詰めており、3着からは0.1秒差。この結果なら上々と言える。
逃げにこだわるタイプではないが、先行はほぼ確実だろう。

2 サイクロトロン
ブリンカーを着用してから競馬っぷりが一変。
3連勝で一気にオープンまで駆け上がったサイクロトロン。
3/21 好走期待馬」の記事の千葉ステークスの欄に「サイクロトロンは流石にクラスの壁にぶつかりそうだが……」と書いて、壁には確かにぶつかったが、そう悪くはない内容。
前半33.8秒は中山ダート1200mのオープンではむしろ遅い部類に入るが、芝の馬場差が「計測不能」となるくらい悪化していたので、芝スタートで脚を使った馬は沈んだ、というロジックだと思う。ほぼ同位置にいた1番人気のジャスパープリンスが14着まで沈んだレースだったことを考えれば、サイクロトロンはむしろ粘った方。残り100m付近までは先頭だった。
これ、最内枠だったから行かざるを得なかったという陣営のコメントが出ており、レースを見ていても砂を被らないようジャスパープリンスを前に出さないようにしているように映った。
ここも内枠でいっそ逃げてしまう可能性は高い。
3連勝の内容が秀逸。
全てハイペースで差し馬が台頭する中、2番手追走のサイクロトロンだけが前の組で唯一残り、勝ち切るという内容だった。ハイペース適性があり、少々速くなっただけでは崩れる馬ではない。

4 ヒロシゲゴールド
ここ2走、控える競馬で5着、5着、とそれなりの結果を出しているので、控える策に出るかもしれないが、ベストはすんなりの逃げだろう。それは陣営も承知のはず。
サイクロトロンはデビュー以来、一度も逃げていないので、こちらがすんなりハナを奪える可能性もある。サイクロトロンは2番手でも揉まれるような競馬はしたくないはずで、砂をそう被らず2番手を取れそうなら控えるだろう。そうなるには、ヒロシゲゴールドがさっさと逃げ体勢を築いて、少し離れた2番手をサイクロトロンが追走する必要がありそう。

展開予想としては、サイクロトロンかヒロシゲゴールドのどちらかが逃げて、ベストマッチョはその後ろだろう。抜群のスピードを誇るリュウノユキナもその辺りで、キャンドルグラスはその後ろ辺り、サブノジュニアはもっと後方と読む。

なお、他の逃げ馬候補として、グランドボヌールがいるが、これはおそらく行けないだろう。
昨年の東京盃では押して押して先行しようとしたが、他の馬にテンのスピードで完全に劣った。ダートスタートに慣れてくれば行けるようになるかもしれないが、近走はずっと芝を使ってきた。浦和のオブライエン、小久保厩舎移籍で秘策があるかもしれないが、未知すぎる魅力に賭けても仕方あるまい。

ノボバカラも1400mベストで1200mではスピードに劣る。
昨年の東京スプリントで3番手追走しているが、このレースは入りが、12.5 – 23.4 – 34.7、とかなり緩めのペースだった。
それでもキャンドルグラスより前は取れて不思議はない。

◎ 6 リュウノユキナ
△ 1 ベストマッチョ
△ 2 サイクロトロン
△ 4 ヒロシゲゴールド

△ 14 イモータルスモーク

見解

◎ リュウノユキナ

この馬のスピード能力には今まで何度か驚かされてきた。

3歳時の函館のSTV杯、リュウノユキナは函館の重めの馬場で前半32.8秒という超ハイペースで逃げたのだ。しかも出遅れながら……。当然の大逃げで、ラスト50m付近まではまだ先頭というスリリングなレースを見せてくれた。

もう一つは4歳時の桶狭間ステークスでの大逃げ。
ダートの1400mで前半32.6-44.0、という通過タイムでちょっと目にした記憶のない超超ハイペースだった。直線では止まる勢いだったが、それでも残り200mまでは先頭で、その通過タイムは1.09.1!

当時から爆発的なスピード能力を備えていたのだろう。
そのスピード能力を遺憾なく発揮出来る好位先行の脚質を身に付けて、今はダートのスプリンター最強と呼べるレベルまで到達した。

筆者は、リュウノユキナはダートの重馬場巧者だと思っていた時期があり、室町ステークス(「あの」レッドルゼルの2着)で馬券を的中させてもらったことがある。
そのため、良馬場ダートでは無理だろうと思い、ジャニュアリーステークスでは馬券から切った。割と自信の切りだったが、結果は6馬身差の圧勝。それも勝ち時計は1.09.6で「先週の結果分析」の指数は107と、化け物レベルの指数を叩き出した。
この一戦だけでダート最強スプリンターの称号を与えても良いレベル。

続く大和ステークスは、前走がまだフロックだと思われていたのだろう、よもやの2番人気。1番人気のダンシングプリンスは中山ダート1200で98の指数を出しており、これでもオープンではトップクラスにあるが、107を出したリュウノユキナがどれだけの化け物か……(ちなみに「先週の結果分析」の指数は1が「0.1秒」に値する)。
レースは最内のリュウノユキナが抜け出す進路を探すのに手間取ったが、進路を見つけてからはしっかり伸びて完勝。指数自体は93とそれほどでもないが、レースなのだからしっかり勝てば良いだけ。1馬身半の差を付けて完勝だった。

前述した通り、ダートでも渋った馬場の方が良いタイプなので今日の雨は好材料。
1倍台前半でも良い馬だと思うが、執筆現在1.5倍。まだまだ妙味はある。

ここは自信の本命。
頭は堅い。

△ ベストマッチョ

大井1200mではJBCスプリントを使って7着だが、前述したようにあのレースは前有利馬場でも超が2度付くハイペース。それを先行したのだから度外視で良い。むしろ、1400mを使ってきている馬らしく、スタミナ豊富で簡単にバテないことが分かった。
距離短縮というのは人気にはなるが、まだそこまで予想ファクターで重視されていないのだろう、まだまだ妙味はある。
中央時代、中山ダート1200mではなかなか結果の出なかった馬だが、大井1200mならもう少しゆっくり行けるので、対応可能と判断する。

△ サイクロトロン

こちらもハイペース適性は抜群にあり、少々のハイペースではバテない。
前走は強いメンバーが揃ったから「流石にクラスの壁にぶつかりそうだが……」と評しただけで、地方交流重賞のこのメンバーならリュウノユキナ以外には通用するはず。
中山ダート1200mの上級クラスは差し決まりやすいが、ここは前有利と見ているので、能力は別にして、展開面でサブノジュニア、キャンドルグラス辺りには先着出来ると判断。

△ ヒロシゲゴールド

本来、逃げなければ脆い馬。
ここ2走は逃げなくても5着続きだが、その指数が低い。
逃げがやはりベスト。
逃げるかどうかが鍵。サイクロトロンに簡単に譲ってしまうようでは着順を落としても不思議ない。
予想としては、△を打った馬が2着に来てくれれば良いので、どちらに転んでも問題ない。

△ イモータルスモーク

距離短縮で一発回答を出した馬で、前走の昇級の1400mは特に気にする必要がない。8着でもそう負けておらず、指数は90ある。
評価すべきは前々走。不良馬場を考えればハイペースとは言えないが、まずまず流れたとは言えるなにわステークス、先団からは少し離れた位置を追走、早めにポジションを上げていき、前を射程圏に入れるとしっかり伸びて1馬身1/4差の快勝。
速めの流れを早め進出で勝ちきっている点が評価出来るし、指数もオープン換算で89と、通用しておかしくないレベルにはある。
前の組でグルーピングするが、この馬も前の組、に含んで良いだろう。

以上。
サブノジュニアのJBCスプリントは展開にかなり恵まれたと見ているので高評価は出来ない。
キャンドルグラスはまずまずポジション取れるが、もっと前の馬がいるので……。
両方とも三連単の3着なら、という感じなので、3着付けで押さえる可能性がある。

ただし、馬券はリュウノユキナの単勝が一番確実。
しかし地方交流重賞はSPAT4や楽天競馬ならポイントが付くので、ポイント還元対象外の単勝は買いたくない人が多いだろう。正直、ポイント目当てで大量購入して良い目に遭った記憶がまるでないのだが……。
現時点ではリュウノユキナからの馬単・三連単で購入する予定。

大井の9Rでそこそこ勝てたので、大きく勝負!リュウノユキナは1倍台確実だと思っていたが、ここまで人気ないとは思わなかった。
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