安田記念2020 レース回顧

ラップタイム
200m400m600m800m1000m1200m1400m1600m
12.123.034.245.757.31:08.71:19.71:31.6
12.110.911.211.511.611.411.011.9
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指数

タイムランク:C
メンバーランク:B
勝ち馬指数:102
馬場差:-1.0

レース回顧

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執筆はマイルチャンピオンシップ前の11/19。
この日になってしまえば、グランアレグリアが短距離界でのモンスターだということが明らかになっているが、レース当日は3番人気の12.0倍。
ハイペースになって負けたマイルカップのことを引きずり、スローペースで力を発揮する馬と判断していたのが致命的だった。
次走のスプリンターズステークスでは反省して予想に活かすことが出来た(馬券は取れなかったにせよ)。安田記念前に気づいておくべき事柄だったなと深く反省。

話は安田記念に。
レースは前半4ハロン45.7秒というハイペース。昨年も45.8秒だが、昨年は極端な内伸び馬場、それに馬場差が-1.7と今年より高速馬場だったこともあり、前が残れたのだろう。
今年は着順を見ても前でレースをした馬には厳しい展開になった。
前で競馬をした馬の巻き返しには注意。
一応、どこまでが前、かという判断だが、勝ったグランアレグリアの前が道中ポツンとしていたのと、位置取りからもヴァンドギャルド、ダノンキングリーまでを「前」と呼ぶことにする。
ヴァンドギャルドは次走、富士ステークスで巻き返した。
マイルチャンピオンシップ前に書いているので、ここに記載するが、ヴァンドギャルドはマイルチャンピオンシップ本番でも無視出来ない存在だと思っている。

1着グランアレグリア
アーモンドアイ級ということはスプリンターズステークスの予想の方で書いたが、このレースで、ハイペースでも全く問題ないことが判明。
そもそも、楽勝した阪神カップもハイペースなのだが、グランアレグリアの存在でミドルペースになってしまったため、見逃してしまった(スプリンターズステークスの予想を参照)。
指数もG1で102と優秀(G1の基準タイムは他の重賞よりも速く出来ている)。
化け物、という一言で十分。

2着アーモンドアイ
こちらは明らかにパフォーマンスを落としている。
古馬と戦うようになってからは惨敗した有馬記念の次にパフォーマンスが低い。
出負けもあったが、それでも後方のポジションで上がり3位というのは物足りない。
有馬記念を除けば始めてである(他は全て上がり1位か2位を計測)。
今だから言えるが、中2週という詰まったローテーションが原因だと思われる。
このパフォーマンスの低下を見る限り、執筆日の翌々週に行われるジャパンカップも不安の方が勝る。
それでもマイル王者のインディチャンプに競り勝っているのだから、パフォーマンスを落としてもなお強いのは間違いない。

3着インディチャンプ
ほんの少しスタート遅れただけで、あとは極めてスムーズ。
力は出し切っての3着。
ハイになりやすい安田記念とスローになりやすいマイルチャンピオンシップの両方を勝っていることからも適性の幅は非常に広い馬。
これもマイルチャンピオンシップ前だから書くが、休み明けがとことん悪い。
二度の1800mで最後止まっているのは、距離なのか休み明けなのか正直、判断付きかねる。
というのも、その前の休み明け、マイラーズカップでもパクスアメリカーナに最後、差し返されているからだ。
それ以外に欠点らしい欠点が見当たらないマイル王者だと言える。

4着ノームコア
掲示板は全て後方組だが、この馬もそう。
とにかく東京マイルは強い。
前走のヴィクトリアマイルより、アーモンドアイとの着差が縮まっているのも、あちらがパフォーマンスを落とした証左になると思う。

5着ケイアイノーテック
高い指数を出せるように能力自体は高いのだが、とにかく切れるというよりもバテ差しタイプ。
それが掲示板付近をウロウロしている理由だと思う。
ここで強い相手に高い指数を出したからといって、他のレースで簡単に通用するタイプではない。

6着アドマイヤマーズ
前の組では再先着。ダイワメジャー産駒らしくハイペース向きなのだろう。
勝負所で少し動きづらかったのは久々の分という印象、と川田がコメントを残している。
それでいて指数95の6着なら立派。

7着ダノンキングリー
これも前の組。
3角でペースが落ち着いた時にノメってハミを取ってしまった分、直線で伸びきれなかったという戸崎の話。天皇賞後の今だから書けるが、気性的に難しいところがある模様。天皇賞(秋)でも「道中で力んでいて、リラックス出来なかった」というコメントを戸崎が残している。

8着ダノンスマッシュ
このペースで逃げて8着なら上々だろう。
直線しぶとく、見せ場も十分あった。意外なスタミナを見せた。

13着ダノンプレミアム
「馬場の傷んでいる内を通り、ラスト500mのところでリズムを崩してしまった。そこからバランスを戻して頑張ってくれたけど……。昨日の雨が痛かった」というレーンのコメント。
そのコメントに尽きるかと思うが、マイルの速すぎる流れも向かないのだろう。安田記念というより、コース形態的に緩みやすいマイルチャンピオンシップ向きのタイプ。