名古屋グランプリ2020 予想 焦点は三番手の馬。

展開

名古屋競馬はラップを公開していないが、最速上がりの時計を見れば、スタミナを要するダート長距離らしいレースだと推し量ることが出来る。
過去10年、上がり最速37秒台が4回、38秒台が3回、39秒台40秒台が1回ずつ。
35秒台が一回あるが、2010年と10年前のもので、時計の出る重馬場にも関わらず、勝ち時計が遅かったから相当ペースが緩んだものと思われる。

12/9は終日良馬場。このあとも降水確率0%が続いているので、引き続き良馬場になるだろう。
となれば、純粋にタフさが必要なレースになると予想したい。


名古屋グランプリの行われる2500mは、このレース以外で行われない距離のため、傾向を探るのが難しい。
コーナーを8回も回り、直線は194mしかないので、一見、逃げ馬有利そうだが、意外にも苦戦傾向。
過去10年、逃げ馬の成績は[0.3.1.6]と、逃げ切りなし、人気馬でも馬券外に飛ぶことが多い。
先行が最も有利。
差しは厳しめ。

連絡みするには、4角4番手以内に入っているのが理想。

逃げたいのはダイシンインディだろう。
テンの遅い逃げ馬で、押して押して先手を取ってきた馬だが、この長距離、他に行きそうな馬もせいぜいシンボくらいのため、逃げ濃厚と見る。

中央馬にテンの遅い馬が多くて、その次に付ける馬が難しい。
あんまり緩むなら、マスターフェンサーの川田が二番手に付けても不思議ないと見る。
ロードゴラッソも出遅れさえなければ、強気の二番手はあり得る。

ミツバは近走行き脚が付きにくいのか、スタートから押して押してポジションを取るようなレースっぷり。和田騎手もずっとそういう騎乗をしているので、今回も押して二番手はあり得るだろう。

このメンバーなら上位二頭は強い。
しかし二頭の馬連では流石に付かない。
予想の焦点は3番手評価の馬。

◎ 10 マスターフェンサー
○ 6 ロードゴラッソ
▲ 1 ミツバ

見解

◎マスターフェンサー
特別な理由も要らないだろう。
小回りも広いコースもこなして、ダートの長い距離にも不安なし。そもそも、2400mのベルモントステークス5着の馬でもある。
戦ってきた相手もこのメンバーなら威張れる存在。

東京2100mで二回、エルディクラサージュを捉え損なっているが、どちらもペースが緩かった。

このメンバーなら相手になる馬も少ないので捉え損ねるような危険性は低い。
一番強いこの馬が56キロで出られる。
順当に本命を打つ。

○ロードゴラッソ
常々、先行して強気の競馬をしてもらいたいと思っている馬だが、地方交流重賞でもポジションが悪いことが多い。
特に白山大賞典は何をしているのかという4角の位置取りで、マスターフェンサーを0.5秒上回る上がりを使いながら離れた3着に終わった。
その点、ここはルメールに乗り替わりなのは心強い。

出遅れることもあるので、全幅の信頼は置けないが、ハーツクライ産駒、距離適性でマスターフェンサーを上回ってもおかしくはない。
これも56キロで出られる。
順当に対抗に推する。

▲ミツバ
二頭の馬連のみを買うのもありかもしれないが、流石にそれでは馬券として面白くないし、そこまでの鉄板とも思っていない。
3番手評価には、ここが引退レースのミツバを推奨する。

まず、相対的に他馬の評価が、筆者の中で低い。

ダイシンインディはここ3走、ペースが流れて展開不利。
スローの逃げが理想だろうが、そうなったスレイプニルステークスでも7着敗退。
スローならスローでオープンクラスでは決め手で劣るし、ハイペースに耐えられるような持久力も持ち合わせていない。上位二頭が早めに上がってきて、展開もそう味方にならないだろう。
オープンでは1枚足りないと見て、無印にする。

サウンドトゥルー。
この馬の地方移籍は、見方によれば失敗、ということになるだろう。
元々、美浦の坂路でずっと追い切っていた馬だが、坂路を使えなくなった影響が大きく出たのか、移籍してすぐに自慢の末脚に陰りが出るようになってしまった。

その分、というのか、スタミナを要する長距離で強さを発揮するようになった。
年齢もあるのだろう、人間がスタミナより瞬発力から衰えていくのと同様、競走馬もその傾向が強い(余談だが、ゴールドドリームもそうだと思っているので、来年のフェブラリーステークスは今のところ危険と見ている)。
という訳で、スタミナが求められる2500mという距離自体は向く。

が、広い大井で好走してきた馬だし、他、地方でも割と広い船橋、川崎を使ってきた馬であり、脚質的にも狭い名古屋競馬場は流石に向かないだろう。
ポジションを取れば末脚が鈍る馬でもあり、まず競馬はしにくいはず。
長距離という強調材料以上に、不安材料の方が勝る。
直線が長いコースでこその馬。

サクラアリュール。
この馬もサウンドトゥルー同様、追い込み脚質。
ここならまずまずの位置を取れるだろうが、それでも中央馬の中では一番後ろだろう。
長い距離中心に使われてきた馬で、距離自体は大丈夫だろうが、そもそも強いのか?という問題がある。
2着好走のシリウスステークスは54キロという恵まれた斤量で、レース結果見ても分かるように、カフェファラオ以外は内枠勢(1桁馬番の馬たち)が上位を占めたレース。この馬の立ち回りも上手かった。
加えて、時計も遅い。
「先週の結果分析」のスピード指数ではこの馬は86しかない。

その前の三宮ステークスが83。
桃山ステークスが強く、3勝クラスで101、オープン換算しても93とまずまずだが、ハイペースで後方待機が決まった結果。

ここでそうなる見込みは非常に薄い。
メンバーが弱いとはいえ、この馬が3番人気想定なら、はっきりと嫌いたい。


話を戻して、ミツバ。
流石に全盛期に比べれば能力の衰えは認めるが、それでもサウンドトゥルー同様、長距離なら誤魔化しが利くだろうと読んでいる。

まず、ポジションの予想だが、近走、ズブさが出ているのか、押してポジションを取るような競馬を続けている。ハイペースになった前走のシリウスステークスは外枠ながらも、メイショウワザシの後ろに付ける6番手の入りなら、先行力はそこまで落ちていない。
スタート自体は良い馬で、最内枠を引いたこともあり、ここは出していく可能性が高いと見る。
乗り慣れた和田騎手であり、この馬のズブさは理解している。押して押してのスタートを何度もしているので問題ないはず。

続いて、能力面。
これに関しては割と言い訳が利くレースが多い。

前走シリウスステークスは最終追い切りが悪すぎた。
栗東坂路で一杯に追って53.0-26.7-13.9と、完全に失速というか、止まっているレベル。休み明けでもあり、これでは好走出来る余地はなかった。
今回は坂路で全体時計遅めの馬なり調教。
好走歴が何度もあるパターンなので、状態面に問題はないと見る。

心強いことに、参考にしている調教派の予想家も本命に推している。

帝王賞はスローで前有利のレースになった。
4角で似た位置にいた3着のチュウワウィザードと0.6秒差ならそう悪くはない。

平安ステークスもスローで前有利のレースに。
後方のまま終わったが、今回と同じく58キロを背負ったこの馬の指数は88で、前述のサクラアリュールのシリウスステークスより高い。

川崎記念は調教師も言っているようにおそらく状態だろう。
13.8 – 11.8と勝負所で一気にペースアップしたところで追走に苦労したのかと思いきや、レースを見るとこの馬の手が動き始めたのは13.8秒の真っ只中で、まともなら止まるようなところではない。
ここまで情けない競馬をしたのだから参考外で良い。

その前のチャンピオンズカップは超ハイレベル戦で、13着のこの馬でも指数は98もある。
今年のチャンピオンズカップも昨年の上位馬で決着したように、あのレースのハイレベルさは信頼しても良い。この馬より着順が下だったワイドファラオとサトノティターンもその後、巻き返してきている。

その前がマイル戦での6着、更にその前がハイペースで差し有利になった帝王賞4着。

こう見てみると、着順こそ悪いレースが続いているが、その数字ほど衰えを感じさせるようなレースはしていない。

推奨理由が長くなってしまったが、ここは良いポジションを取れると見て、3番手評価にする。

馬券は◎○の馬連で保険をかけておいて、ミツバ絡みの馬連・三連単が勝負。

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