チャンピオンズカップ2020 予想 内枠有利、スタミナ必須、となれば本命はこの馬以外いない。

展開

※今回は自信あり。

中京ダート1800mは直線の坂の途中からスタート。1コーナーまでの距離も短く、向こう正面半ばまで緩やかな上り坂。
そのため、ペースは緩みやすい。
以上の理由から内枠先行有利になりやすい。

残り980m地点から緩やかな下り坂に入る。
3~4コーナー部分は全て下り坂。
ここが非常に曲者。スピードに乗ってコーナーを回るため、外に馬が膨れやすく、最内の1~2頭分が空く場合が多い。ウェスタールンド、ノンコノユメがこの最内を通って共に2着に突っ込んできている。

最内を突ける馬は毎年警戒すべき。

先行有利なコースだが、チャンピオンズカップだけはレベルが高くて追い込みも届く。
目安としては前半1000m61秒を切るかどうか。切れば追い込みも届きやすく、そうでなければ前有利のまま、と見て良い。昨年は60.8秒で前決着だったが、指数116の超ハイレベル戦になったこともあり、前で決まった。通常なら上がり最速のキングズガードが馬券圏内に入ってきていておかしくない流れだった。

今年はどうか、といえば、おそらく61秒を切ると思う。
砂を被りたくないエアアルマスが、メイショウワザシの外にピッタリ付いていきたいところだろう。
その外から先行したいアルクトス、インティがいるため、エアアルマスは多少無理してでもペースアップしていくのではないか。

元々、起伏の激しい中京ダート1800mは時計の出やすい東京ダート1600mとは真逆の適性が求められる。中山ダート1800mほどタフではないが、傾向としては中山ダート1800mに近い。
ダートは指数が大事なのでフェブラリーステークスとチャンピオンズカップのどちらも好走している馬多数だが、スタミナ必須な舞台というのは頭に入れておきたい。

今年はペースアップしてよりスタミナが求められると読む。
60.2秒、60.6秒で流れた時の勝ち馬はサンビスタとサウンドトゥルー。
地方交流の長いところで好走していたサンビスタは、マイルのフェブラリーステークス着外、マイルのかしわ記念も人気を裏切った。
サウンドトゥルーも若い時は東京マイルも走っていたが、フェブラリーステークスは二度とも着外。今では大井の長距離で抜群の好成績を挙げている。
この二年で他に馬券圏内に入った、アウォーディー、アスカノロマン、ノンコノユメ、全て1800より長い距離に実績があった。

今年、見出すべき馬はクリンチャー。

◎ 5 クリンチャー
○ 15 クリソベリル
▲ 2 ゴールドドリーム
△ 1 タイムフライヤー

△ 11 チュウワウィザード
✕ 4 エアアルマス
✕ 7 カフェファラオ

✕ 8 サンライズノヴァ
✕ 10 アナザートゥルース
✕ 13 インティ

見解

◎クリンチャー
勝ち味に遅いながらもダートでずっと高い指数を出していたクリンチャーだが、レース上がり37.4秒とかかった前走のみやこステークスで先行してついに結果を出した(先のサンビスタとサウンドトゥルーが勝ったチャンピオンズカップもレース上がりは37秒台)。
その指数は102と、G1でも十分通用するレベルのもの。
とにかくスタミナが求められるレースの方が強い競馬をしている。

それ以前にレース上がり37秒台だったのは、ダート初戦の仁川ステークスと2戦目のマーチステークス。
共に2着だが、仁川ステークスは直線半ばでブレーキをかける競馬。
マーチステークスは抜群の手応えで4角を上がっていき、差し切るかと思うようなところでスワーヴアラミスに差し返された。向こうが器用に回ってきたのと、0.5キロの斤量差の分、負けたという印象みやこステークスの予想で「この馬、勝つ気があまりないのでは?」と評したが、その大の理由はこのレース)。

今回は内枠。
そして陣営が「スタミナ豊富で早めに動いていっても止まらないから、今回も積極的な競馬をしてもらう」というコメントを出している。
前走は先行にこだわる川田が押して押して好位を取ったが、今回の鞍上は三浦皇成。
不安要素として上がっているのを散見するので、三浦皇成がどういう騎乗スタイルなのか、以下の本から引用しよう(なお、この本は騎手を単に「上手い・下手」ではなく、また、コース別複勝率や回収率でもなく、騎乗スタイルという見方で評価している。非常に良書。購入を積極的に勧めたい一冊)。

1 好スタートから無難に流れに乗る騎乗が真骨頂
2 勝利の大半が下級条件のもの。重賞では信頼できない

これだけ読めば、G1では買えないというように読めるが、スタートが良いのは好材料。
稀にスタート良くない馬で、前走も出がイマイチだった。
川田ほど無理はしなくても、中団より前でさえ競馬してくれれば、馬券圏内は十分ある。先行すれば、勝ちまであると見ている。
陣営からも「積極的な競馬をしてもらう」とコメントが出ているので、ここで後方待機はほぼほぼないと読む。それをやったら調教師の指示を守れない騎手ということになってしまう。
まず不安要素の一つはクリアしていると見たい。

好材料は最終追い切りが自己ベスト更新。

12/2 栗東坂路 良 助手 52.2-38.6-25.1-12.7 馬なり

本命党宣言を出してから「追い切りは特別悪い時に消す」方針を打ち出しているが、この馬、アルアイン、レイデオロを破った京都記念の時も自己ベストを更新していて、当時はそれを理由に本命にした。
今回は映像を見る限り、追ったのは本当に最後だけで「馬なり」という見方で良いだろう。それで自己ベスト更新なら状態が悪い訳はないだろう。

執筆現在15.0倍というオッズの馬のため、つぶさに不安要素を探ったが、特別大きな不安材料は見当たらないと判断。
G1の厳しい流れは向く。
芝で期待されてきた馬が、ここで真価を発揮する。

○クリソベリル
能力的にはダントツだが、まず、勝った昨年はギリギリ11月開催扱いになり、通常古馬と1キロのところが2キロ差もらえた。
今年は枠順も致命的な15番枠ということで、今まで通りの好位付けは難しくなっただろう。

嫌うなら今回。
当然、スタミナはあるタイプなので、ペースが流れるとむしろ向いて楽勝される可能性も高いが、クリンチャーの魅力には勝てない。
対抗まで。

▲ゴールドドリーム
近走の成績で嫌われているのだろうが、今回は絶好の1枠2番。
時計の出る盛岡のマイルチャンピオンシップ南部杯の負けは日本レコードだったので気にしなくて良いと思う。求められる適性が真逆だし、そもそも4年連続で負けている舞台。

平安ステークスは58キロを背負って指数100を出しているので、多少力は衰えていてもこの舞台なら通用する。
昨年の東京大賞典はハイペースを先行してしまった分の負けで、これもそう気にする必要はない。

とにかく昨年のチャンピオンズカップが超ハイレベル戦で、指数がこの馬で116。
タイムランクは文句なしのA。
昨年、中京ダート1800mで強い競馬を出来ているのだからこのオッズは舐められすぎな感がある。

おそらく、衰えてきているのは瞬発力の方で、持久力に関してはまだそう衰えていないのだろうと、以前の成績と比較して感じる。
それなら問題ない。
中京ダート1800mなら安心出来る。

ルメールが乗らないことが一番の不安。
思えば、平安ステークスでヴェンジェンスに後塵を拝した時も、ジョッキーはルメールでなく藤岡佑介だった。

△タイムフライヤー
タフな中山1800mのマーチステークスで惨敗。
昨年の阪神2000mのシリウスステークス後にルメールが「距離が長い」というコメントを出している。

従って、このタフな舞台は基本的に向かない。

しかしながら昨年に引き続き最内枠を引けた。
昨年のチャンピオンズカップはパトロールビデオを見ても内が開かず、この馬は直線半ばに出すことになった。一回、沈みかけたが、しぶとく盛り返して8着。
超ハイレベル戦だったため、8着でも指数は109もある。

陣営が「馬込みで脚を溜めて運べれば」というコメントを出していることからも、今年も待機策だろう。
これであとは、内が空いてくれれば。
スタミナロスを最大限に防げるような競馬さえ出来れば、馬券圏内があってもおかしくない。
そしてそういう競馬が出来る可能性は決して低くないと見ている。

連下評価にはする。

△チュウワウィザード
昨年は結果的に前が止まらない流れになり、位置取りの差で4着に負けたと見て良いだろう。
レース後、福永が「勝ち馬のポジションが欲しかった」と述べているが、レースを何度見返してもクリソベリルの位置は取ろうと思えば取れた。福永が無理せず控えただけである。

戸崎の騎乗スタイルについても、先程の本から引用してみよう。

戸崎騎手の武器は安定の先行策。~~中略~~スタートが上手く、無理なく先行させるのも上手いし、バテたクロコスミアを持たせたように地方仕込みの追う力もある。~~中略~~本人も「外枠が好き」と公言するように、外枠の成績が良く、内枠有利と言われる芝でも外枠の成績が落ちないのは特徴。

これなら、外枠でも昨年の福永よりは期待出来るのではないか。
適性はあるし、順当な連下候補と見る。

✕エアアルマス
展開予想ではハイペースを予想しているが、それでも前有利なのがダート。
前の強い組もしっかり押さえておきたい。

かなりのハイペースだった太秦ステークスでは先行してヴェンジェンスを破っているし、前が崩れた前走のみやこステークスでも一定のスタミナがあることは見せた。
砂さえ被らなければ強い。

✕カフェファラオ
完全な人気過剰で、オッズ妙味を考えるなら切っても良いくらい。
適性自体は、ここと真逆の東京1600m向きのタイプだろう。
ジャパンダートダービーの惨敗からもそう思うし、前走シリウスステークスも勝つには勝ったが、その指数は87と平凡。
前者は三歳限定戦、後者は古馬相手でもメンバーレベルが低かった。

ここで惨敗してもらって、来年のフェブラリーステークスの方で買いたいという馬。

✕サンライズノヴァ
適性は完全に反対方向にあるので、切ろうかとも迷ったが、一応本命がそう人気ないのもあり、押さえることにする。
4歳時のチャンピオンズカップでは6着とまずまず。
最内を突ける器用さがある馬ではないので、まず大外一気だろう。
目下の充実ぶりは認めるところなので、能力だけで来る可能性を考えて押さえる。

✕アナザートゥルース
阪神1800mのアンタレスステークスを勝っているし、地方交流重賞の長い距離でも複数回好走。
スタミナある先行馬で、ここも向くだろう。
サウンドトゥルーと脚質が違うだけと考えれば良いのでは。

一定の指数は出しているので、3着なら。

✕インティ
フェブラリーステークスを勝ってはいるが、元々、中京1800mのようなタフなレース向きだろう。
前走の予想のところにも書いたが、当時は追い切り自体が悪くて、不安が的中した。もちろん、適性もなかったのだろう。
フェブラリーステークスは楽逃げが出来たものの、最後はゴールドドリームに追い詰められた。次走のかしわ記念では案の定逆転された。
他に馬券圏外に飛んだ帝王賞、みやこステークス、フェブラリーステークスは、どれもハイペースに巻き込まれてのもの。
中京1800mなら昨年のような強い競馬を見せてくれる可能性は十分ある。

他。
メイショウワザシとサトノティターン以外はここの適性がない。

メイショウワザシはハイペースになっても崩れにくい馬だが、スローペースになってもそこそこの指数しか出せない。能力で一枚も二枚も落ちる。

サトノティターンは大外枠なので切る。これで最内突っ込んで追い込んできたら笑ってほしい。

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