黒船賞2021 予想 最内サクセスエナジーの取捨が鍵。

※中央での指数はグリーンチャンネルの「先週の結果分析」のものを用いています。
※地方での指数はnetkeibaのタイム指数を参考にしています。

枠順

1-1  サクセスエナジー  牡7 松山弘平 栗東
2-2  ブラゾンドゥリス  セ9 永森大智 高知
3-3  グリム       牡6 武豊 栗東
4-4  ヴァケーション   牡4 宮川実 川崎
5-5  ドライヴナイト   セ8 笹田知宏 兵庫
5-6  インペリシャブル  牡4 吉原寛人 川崎
6-7  スリーグランド   牡4 福永祐一 栗東
6-8  モジアナフレイバー 牡6 繁田健一 大井
7-9  ノボバカラ     牡9 赤岡修次 栗東
7-10 アイアンブルー   セ7 佐原秀泰 高知
8-11 テイエムサウスダン 牡4 岩田康誠 栗東
8-12 スペルマロン    セ7 倉兼育康 高知

展開

過去10年、重馬場か不良馬場でしか行われていない黒船賞。
3月14日(日)は終日不良馬場。
その後の天気がどうなのか不明だが、高知競馬場は水捌けが極めて悪いため、16日も渋った馬場が濃厚。不良馬場とはいっても、高知競馬場は時計がかかる。過去10年を見ても、1分27秒台前半での決着が大半で、馬場状態云々よりも簡単にバテないタフさが必要。

昨年は軽い東京競馬場で現役屈指の実力を誇るワンダーリーデルが高知競馬場に対応出来ず、1番人気で飛んだ。
過去には東京競馬場得意のワイドバッハも1番人気で飛んでいる。
中央全10場で最も軽いと言える東京競馬場とは正反対の適性が求められる。

また、逃げ馬の成績も案外。
サイタスリーレッド、グレイスフルリープ、ニシケンモノノフ辺りが人気で飛んでいる。この三頭は最終的には1400mよりも1200mがベターと言えるような馬になっており、地方の小回りとは言ってもこの辺りの微妙な距離適性には注意を払いたいところ。
昨年逃げ切ったラプタスは、先日のポラリスステークス(1400m)をハイペース先行で勝っているように1200mよりも1400mというタイプ。

今年の中央勢は先行馬揃い。
地方馬で唯一勝負になりそうなモジアナフレイバーも先行馬。長めの距離を使われているが、軽くて日本レコードの出たマイルチャンピオンシップ南部杯でも先行出来ている。
長期休養明けグリムは距離短縮でどういう作戦に出るか分からないが、超超ハイペースのエルムステークスでは馬なりでポジションを取っている。まともに勝負してくるようなら距離短縮を活かすための先行策だろう。

高知競馬場はよく知られているように内の馬場が深い。
高知けいばオフィシャルサイトから引用する。

2021年3月14日 12時30分現在

内から1mごとの砂圧(単位:cm)

1から2コーナー
14-14-13-12.5-12-12-12-12-12-12-11.5-11.5-11-11-11

向正面(バック)
14-14-13.5-13-12.5-12-12-11.5-11.5-11.5-11-11-11-11-10.5

3から4コーナー
14-14-14-13-12.5-12-12-12-11.5-11.5-11.5-11-11-10.5-10.5

正面(ホーム)
14-14-13.5-13-12.5-12-12-12-11.5-11.5-11.5-11-11-10.5-10.5

以上の通り、あまり内を通らされると伸びない。
今年は、リピーターのサクセスエナジーが最内枠を引いた。
この馬はとにかくスタートの遅い先行馬で、最内枠からスムーズな競馬が出来るかどうかが展開のキー。

◎ 11 テイエムサウスダン
○ 7 スリーグランド
▲ 3 グリム
△ 8 モジアナフレイバー
△ 1 サクセスエナジー
△ 9 ノボバカラ

見解

△ サクセスエナジー

先にサクセスエナジーについて書く。
とにかくスタートが遅く、押して押しての先行策を取る馬だから外枠がベター。
フェブラリーステークスは内枠で出遅れで終了。
根岸ステークスは外枠を引けたことで先行出来たが、前争い激しくなり失速。

注目は兵庫ゴールドトロフィー。
当時の予想に「問題はスタートの悪さ、行き脚の付きにくさ、揉まれ弱さ、の三点。
揉まれてしまうと平気で惨敗する馬
」と記した。
危険な内枠でもあり、ピンかパーとも書いた。
レースは結局、スタートで遅れて中団からになるという完全なこの馬の負けパターン。
それでありながら勝ったのだが、その要因はレースレベルの低さ。
1.28.0という勝ち時計も平凡だし、2着のベストマッチョは地方交流重賞でギリギリ通用するかのレベルの馬。3着ラプタスが大出遅れから外目を早めにマクるという強引な競馬をして僅差の3着まで来られたのだからレースレベルの低さが伺える。
今回のメンバーであのレースになってしまえば、馬券圏外に飛んでしまうだろう。

今回、最内枠で危険な人気馬だと見る。
それでも印からは消せないのは、昨春の本格化・状態の良さがあるから。
天王山ステークスと栗東ステークスの連勝の指数が非常に高い。
ここ二戦は敗因明確の上、時計の求められる東京ダート。
追い切りは坂路で負荷をかけるというこの馬の好走パターン。
昨年の本格化・状態の良さが継続していて、かつ、スタートさえ決めれば好走確実だろう。
しかしながら、その信頼度は決して高くないし、今回は他に強い馬もいる。
連下が妥当な評価だと見る。

◎ テイエムサウスダン

すばるステークスの内容が秀逸。
タフな中京ダートで、かなりのハイペースだったが、先行して2馬身千切り、その指数も優秀。
この内容なら、高知で先行しても決してバテることはない。

根岸ステークスはサクセスエナジーの所でも書いた通り、先行馬に厳しい流れになったし、時計の速い東京ダートで度外視出来る。
実際、すばるステークスと根岸ステークスの走破タイムは1.23.4と全く同じ。どちらを信頼すべきかといえば、時計のかかる中京、すばるステークスだろう。
東京ダートでもハイペースを逃げ粘った霜月ステークスの指数は高い。

外枠で内を見ながら先行態勢に入れるここで崩れる危険性は最も低いと見る。
最終追い切りも栗東坂路で加速ラップを踏んで好時計。
状態面でも不安はなく、本命に推す。

○ スリーグランド

前走は逃げて圧巻の内容。
マイペースで行けたのも良かった。
ここでも積極的な競馬を、と陣営が示唆しているが、鞍上が福永でそう無理はさせそうにない。
それでも中枠で、地方交流重賞なのだから位置取りを悪くする危険性は低い。
差しても競馬が出来る馬で、こちらも崩れる心配をする必要はないだろう。

追い切り本数3本と少なめだが、実質の最終追い切りである3/10の水曜は自己ベスト更新こそならなかったが、過去2番目の好時計。
逃げなくても好位で運べれば崩れない。

▲ グリム

長期休養明けで評価は難しいが、元々豊富なスタミナがあり、距離短縮の優位さを踏まえて単穴を打つ。

追い切り自体は脚元の不安を考えてだろうが、坂路のみ。
CWで追えていないのは当然懸念材料だが、本数自体は十分乗り込んだ。
1/24から乗り込み、ゲート練習一回含めて15本もの追い切りを消化。
最終追い切りも栗東坂路を馬なりで、53.2-38.6-25.0-12.1、と好時計ならいきなりやれても不思議ない。

おそらく、名古屋大賞典の出走枠から漏れてのスライド出走だが、1本でも多く乗り込めたのは好材料と見たい。CWで追えなかったというスタミナ面での不安も、1400mという距離なら。
エルムステークスは超ハイペースでレースがしづらかっただろうが、着順は悪くても指数自体はそう悪くない。

単勝はそこそこ売れそうだが、連系はあまり売れないだろう。
一発を期待して単穴評価にする。

△ モジアナフレイバー

こちらも休み明け。
追い切りは地方馬なのでよく分からないが、新聞の評価を見る限り、輸送を考慮しての馬なりだが余力十分と好評価。

長めの距離をメインに使われているが、時計の出る盛岡のマイルチャンピオンシップ南部杯では4着、3着と好走。共にしっかり先行出来ており、更なる距離短縮も苦にしなさそう。
フェブラリーステークスでも6着に来た通り、元来は時計の出る馬場の方が向くタイプだろうが、スタミナは豊富なので積極策に出れば粘り込める。

△ ノボバカラ

長期休養明けを一回叩いたこの馬も少額は押さえてはおきたい。
蟻洞で8ヶ月半休んだ前走の内容は決して良くないが、元来の能力は通用する。

元々、追い切りは走る馬で、最終追いきりの、53.3-38.1-25.0-12.7、はまずまず。
昨年、1400mの地方交流重賞で1.2着しているように、1200mよりも1400mの方が良いタイプだし、その時の指数も優秀。
人気面でも確実に軽視されて妙味は十分。
本命・対抗は崩れないと見ているが、2.3着候補で少額押さえる価値はある。

馬券は当日のオッズを見て。
人気馬全てに印を回しているが、現在、中心にしようと思っているのは本命・対抗の二頭軸。

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