ダイオライト記念2021 予想 銀行レース

※中央での指数はグリーンチャンネルの「先週の結果分析」のものを用いています。
※地方での指数はnetkeibaのタイム指数を参考にしています。

枠順

1-1  アナザートゥルース セ7 森泰斗 美浦
2-2  マスターフェンサー 牡5 松山弘平 栗東
3-3  コウエイワンマン  牡10大畑雅章 愛知
4-4  リンゾウチャネル  牡5 酒井忍 船橋
5-5  ナムラアラシ    牡8 本橋孝太 大井
6-6  トーセンブル    牡6 本田正重 船橋
7-7  ドリームリヴァール セ11加藤聡一 愛知
7-8  エルデュクラージュ セ7 戸崎圭太 栗東
8-9  スパークルメノウ  牡7 村上弘樹 愛知
8-10 ダノンファラオ   牡4 川田将雅 栗東

展開

地方交流重賞の中でも名古屋大賞典に次ぐ長距離のダイオライト記念。

基本、前半が超スローになるとはいえ、そこからラスト5ハロンのロンスパ戦になるのでスタミナは必須となる。
過去の上位勢を見ても、スタミナのないような馬はほぼ来ていない。
警戒すべきは弱い馬の逃げ残りよりも、人気の中央馬がタフさに耐えかねてバテてしまう危険性の方。
超人気薄の馬がスタミナに物を言わせて馬券圏内に突っ込んでくる年も少なくない。

脚質は一応、という断りをつけて逃げ有利。
過去10年で5勝を挙げているが、勝っているのも逃げ馬なら飛んでいるのも逃げ馬。
勝っているのはほとんど1番人気馬。
対して過去10年、人気どころではマイネルトゥランやフリオーソが逃げて馬券圏外に飛んでいる。
今回はアナザートゥルース、リンゾウチャネル、エルデュクラージュ、ダノンファラオのどれが逃げるか分からないようなメンバー構成。
どうせスタミナ自慢のマスターフェンサーが早めに前を掴まえに行くだろうと思うので、あまり考えないようにしたい。

今年はスタミナ自慢の中央馬が二頭いて、馬券圏内の二枠はこれでほぼ埋まると見ている。
残る一枠がどうなるか、のレース。
無理にもう一頭を探す必要はないと見て、印は二頭だけに打つ。

◎ 2 マスターフェンサー
○ 1 アナザートゥルース

見解

タフさなら現役屈指だと思っているマスターフェンサーとアナザートゥルースの二頭だけに印を打つ。
稍重で始まった16日の船橋競馬場は、最終レースには良馬場に回復。
明日も晴れ予想で良馬場濃厚。
あまり良馬場で開催されることのないダイオライト記念だが、タフさが要求される良馬場になるのはマスターフェンサーとアナザートゥルースに味方する

◎ マスターフェンサー

この馬は分かりやすく地方交流重賞向きのタイプ。
中央全10場で最も時計の出る東京ダートでエルデュクラージュに連敗しているが、これを鵜呑みにしてエルデュクラージュが上だと見ては絶対にいけない。

まず、スレイプニルステークスは殿負けのテルペリオン以外、全馬が上がり35秒台という上がりの幅が狭いレース。
上位3頭の上がりは35.5秒と全く同じ。
全馬バテていないので、1着からブービーまで着差が0.6秒しかないというスタミナ不要のレースになった。道中はずっと12秒台半ばが持続するような緩急のないラップで、同じような速度で走るレースはスタミナの消耗が少なくなる。人間のマラソンでも一定のペースで走ることがバテずに走り切るコツである。指数が高かったが、そういうラップもあってのことだろう。
良馬場のダイオライト記念はレース上がりが38秒台から39秒台になるはずで、40秒台にもなる可能性があるからスレイプニルステークスは完全度外視で良い。

ブリリアントステークスの方はもう少しきちんと流れたが、それでもレース上がり36.7秒と速いし、指数の出る馬場で2分10秒を切れないという凡戦。
これも度外視すべきだが、一応、マスターフェンサーの方が2キロ重く背負ってクビ差だから地方交流重賞なら優に逆転出来る。

下のマトリックスのダートを見てもらいたい。

地方交流重賞は基本的に東京とは正反対、中山や中京の所に位置するレースとなる。
たとえば直近、16日の「黒船賞の予想」では、タフな中京ダートでかなりのハイペースを先行して2馬身千切った、指数も高かった、という理由を重視してテイエムサウスダンに本命を打った。
その黒船賞もグリムがかなり速いペースで引っ張ったようだが、付いていったテイエムサウスダンはバテることなく後続を突き放して圧勝した。
ダートは芝よりも適性の壁を超えやすいのだが、それでも適性は重要だ。

東京での成績は、タフなラップになっていたり指数が相当高かったりする場合を除けば、基本、鵜呑みにしてはいけないだろう。
また、今回と同じ左回りだが、そもそも時計の出方が違いすぎるので、左回りという点はこなせるかこなせないかの参考程度で良いように思う。その点、マスターフェンサーはクリアしていると言えるだろう。

時計のかかる地方交流重賞の例外が盛岡競馬場で、ここだけは昨年、マイルチャンピオンシップ南部杯で日本レコードが出たように時計が出やすい。
という訳で、負けるとすれば盛岡のマーキュリーカップだったかもしれないが、ここをマスターフェンサーは上がり36.9秒の末脚を繰り出して突破。ただし、指数は低かった。

その次走、白山大賞典が地方交流重賞らしいレースとなり、今回の参考にもなる。
ラップが出ない金沢競馬場だが、マスターフェンサーの上がりは37.8秒、2着ロードレガリスで38.2秒と、タフな流れになったと見て良いだろう。
この時の指数が優秀。また、破ったロードレガリスはすでにG1クラスの指数をアルデバランステークスで持っている馬。
このレースまで筆者はマスターフェンサーの実力・適性を疑っていたが、この勝利で地方交流重賞での強さを確信した。

そのため、名古屋グランプリ「特別な理由も要らないだろう」と書いて本命を打てた。
そのレースは指数こそ低かったが、上がり最速を使ってロードゴラッソを2馬身突き放す強い内容。まだまだ余力ある勝ち方だった。

他、問題なのは休み明けという点。
これに関してはまず、2/18から9本と十分な量の追い切りを消化。
2週前追い切りこそ、CWで一杯に追ってラスト1ハロン13.3秒、併せたパートナーに0.6秒遅れるという悪い内容だったが、1週前追い切り、最終追い切りは全体時計も出しながらラスト1ハロンが両方とも12.1秒と最後まで伸び切っている好内容。
2週間かけてきちんと仕上がったと判断して良いだろう。

最後に鞍上。
川田がダノンファラオの方に乗る理由がちょっとよく分からないのだが、これから長く地方交流重賞で戦っていくだろう若いパートナーを選んだのか、関係者との間で約束でもあったのか、リーディングトレーナーの矢作調教師との関係を大事にしたのか、ともかく、ここではマスターフェンサーが上。
ダノンファラオに関しては後述するが、不安要素が多い。
それでも、地方交流重賞得意の川田が乗らないのは不安要素ではある。
不安はテン乗り、そこだけ。

○ アナザートゥルース

この馬もタフなレースは得意中の得意。
マスターフェンサーを破っても何も驚かない。

前走の東海ステークスがべらぼうなハイペースで、離れた6番手を追走していたこの馬でも厳しい位置取りだったはず。勝ったオーヴェルニュがタフなレースで異常に強いと分かったのはともかくとして(そのおかげで東京ダートは苦手だと分かり、フェブラリーステークスで無印に出来た)、2着のこの馬も勝ち馬より1キロ重い斤量を背負いながらよく頑張った。
指数もこの馬が中央でいつも出す水準であり、衰えは全くない。

チャンピオンズカップは前の馬に不利な流れになり、走破時計も良馬場にしては速すぎた。
13着でも指数はこの馬のいつも通りのものを出しており、破れた馬はG1で上位の馬たちばかり。この敗戦は悲観する内容では全くない。

その前の日本テレビ盃での敗戦が、奇しくもこの馬のスタミナを見せつける内容になった。
以下がそのラップ。

ラップ11.8 – 10.2 – 11.8 – 12.3 – 12.5 – 12.4 – 12.7 – 13.5 – 13.3
ペース11.8 – 22.0 – 33.8 – 46.1 – 58.6 – 71.0 – 83.7 – 97.2 – 110.5 (33.8-39.5)

1000m58.6秒は超が三度付くくらいのハイペース。中央の1700mでも超超ハイペースと呼ばれるレベル。
逃げ馬にピッタリくっついていったアナザートゥルースがバテるのは当然だが、その逃げ馬サルサディオーネ、離れた後ろにいたダノンファラオが早々に脱落する中、この馬だけはまだ手応えを残したまま直線へ。
流石に速すぎてすぐ差し馬に交わされたが、それでも6着には大差を付けた。
5着というには強すぎる5着だったと言えよう。
昨年のダイオライト記念でウェスタールンドに0.4秒差をつける完勝をしたのも納得出来る5着だった。

この中間は9本の追い切りを消化。
8本が坂路で、1本が南Wでのもので、この馬なりの時計を出しており、状態が悪いということはなかろう。
極めて本命に近い対抗を打つ。

他馬についても少しだけ。

ダノンファラオ

日本テレビ盃であっけなく惨敗したように、スタミナは上位二頭に到底及ばない。
川崎記念こそ超スローを先行して3着だが、上がりは6着までの中で最も遅く、展開利でなだれこんだだけの3着で全く評価出来ない。
同じく超スローになった東京大賞典では行きたがるような素振りを見せて、スローを先行したにもかかわらず惨敗。
浦和記念もスローペースと短い直線に助けられて勝っただけ。
JBCクラシックはハイペースになったが、相当前有利のトラックバイアスだった。それで5着、指数も高くなく、評価出来ない。
ジャパンダートダービーは三歳馬同士のレースで指数は平凡すぎるし、そもそもそれ以前も中央で高い指数を全く出していない。

指数の推移を見る限り、多少は成長もしてはいるが、高い指数を全く出しておらず、ここも展開が向いて何とか……、というレベルだろう。

また、追い切り内容自体は前走時とほぼ同じだが、陣営が「体はまだ絞り切れていませんが……」とコメントしているし、TM診断でも「少し太い印象を受けた」「動きもやや緩慢に見えた」というもの。

元々の適性不安に、状態にも不安があるというのなら手が出ない。

エルデュクラージュ

この馬が一番状態に不安がある。
一週前、最終追い切り共に併せた馬に遅れるという内容。
最終追い切りのCWは一杯に追って全体時計こそ出ているが、ラスト1ハロンは13.1秒と止まり気味。
どちらも併せ馬で相手に遅れたのは、休み明けの小倉で10着に負けた時以来。
その時ですらラスト1ハロンは一週前、最終追い切り共に11秒台をマークしていた。
休み明けの前走は+10キロで、着順こそ5着だがその指数は低かったし、今回、上積みも乏しいのではないか。
主戦のルメールが乗りに来られるはずなのに来ていないということは状態が悪いのだろうと推測するしかない。
白山大賞典でリンノレジェンドすら交わせずに惨敗した通り、地方交流重賞で、というタイプでもなく、これも手が出ない。

長くなったが、以上。
馬券だが、馬連・ワイドメインで購入しようと思っている。
三連単を買うなら、1.2着はマスターフェンサーとアナザートゥルースの表裏で固定。
この二頭以外が全く信頼ならないため、3着には地方馬も購入しておくべきだろう。
また、私事だが、宝塚記念・有馬記念貯金のようなことをしようと考えており、SPAT4のポイントを貯めておきたい。ここは流石にワイドは堅いと思うので、少し大きく張ってみようかと考えている。

銀行レースと書いたからにはそれなりの額を投じなければなるまい。
楽天ポイント、SPAT4のポイント狙いなのか、ワイドのオッズが渋すぎるので三連複で購入した方が良いと判断(直前までオッズを見られないため、16時に購入)。
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