3月30~31日のラップ中心の回顧

・中山芝はBコース替わり。重馬場だった土曜5Rの2000mでも2.01.0。稍重まで回復したダービー卿CTでは1.32.9が出ました。日曜メインの2000mは1.58.7が出ており、高速馬場の水準です。インが悪く、直線は多くの馬が内を空けていました。内を通した馬は不利だったと考えて良いでしょう。

・中山ダートは重馬場スタート。日曜最終レースは良馬場まで回復しましたが、総じて時計が出ていました。外枠が有利。差しも届くフェアな馬場だったと思います。

・阪神芝もBコース替わり。高速馬場の水準。イン有利は変わらず。

・阪神ダートは稍重の土曜は高速の水準。良馬場に回復した日曜はフラット。枠は外枠が有利でした。

中山芝の注目レース

・3月30日(土)中山8R 3歳以上2勝クラス 芝1600m

特徴あるレースラップになったこのレースを取り上げます。
逃げ馬のボルタドマールに新人の大江原比呂騎手、グラニットに2年目の石田拓郎騎手が騎乗。前半からこの2頭がハイペースで飛ばしましたが、その後の運び方が上手くありませんでした。あそこまで飛ばしたら後続を引き付けても差されるだけなので、緩めない方が良いのですが、引き付けて差される形に。

レースラップは、

になりました。
5.6F目で12秒台まで落としたことで、縦長馬群が凝縮しているのが分かると思います。こうなると外枠の差し馬が有利。
以前に取り上げたフェアリーSに近いラップだと言えます。今年のフェアリーSは、

です。いずれも外をスムーズに加速できた馬が有利に。この2勝クラスは1~3着馬と6着馬が外をスムーズに加速して恵まれています。これらは力ある馬なので次走も人気になると思いますが、注目はインを通した4着ステラバルセロナ、差されても仕方ない2番手追走の5着グラニット。どちらも次走、そこまで人気にならないでしょう。

中山ダートの注目レース

・3月31日(日)中山12R 3歳以上2勝クラス ダート1200m

L2が12.3-12.3の持続ラップ。
なかなかの好メンバーが揃った一戦。1.2着馬は実力馬で、勝ったムーヴは上でも。2着ニットウバジルは次走も勝ち負け。
3着ピカリエは前走、直線の向かい風が強くて差せない展開を差し切った馬。上がり35.7秒は速い。力を付けてきています。4着キングクーはハイレベル戦やハイペースに巻き込まれて負けてきました。ペースに恵まれれば2勝クラスで通用します。5着キョウエイカンフは最内枠で出遅れながらの好走。現級でも上位。
注目は6着のダークンストーミー。1勝クラスを加速ラップで勝った馬。前走・前々走はハイレベル戦でした。今回、新人の大江原比呂騎手なので軽視しましたが、インの窮屈なところから伸びていました。次走も穴で。

阪神芝の注目レース

・3月31日(日)阪神5R 3歳1勝クラス 芝1600m

L1が11.4秒の余力ラップ戦。
1~3着馬と6着馬の前走はL5が58.0秒。回顧にて「お宝レースになりそう」と書いたレースでした。その2~4着馬がそのまま1~3着を独占。そのまま素直に評価しておけば良いだけのレースでした。1~3着馬は次走も注目です。

阪神ダートの注目レース

・3月30日(土)阪神1R 3歳未勝利 ダート1800m

L2が12.0-12.3の余力ラップ戦。L4も50.2秒なら優秀です。
もう未勝利戦のレベルがかなり低くなってきました。この組を使った馬は次走も低レベル戦になり、相対的に有利に働く可能性が高い。
勝ったジーサイクロンはここ2戦とも不利の響く競馬でした。3戦目で大きくパフォーマンスアップしてきた印象で、上でも相手次第で通用しそう。
離されはしましたが、2~4着馬は次走、低レベルになるだろうからそのまま通用しそうです。

重賞

・ダービー卿CT

エエヤンの大逃げで淀みのないラップになりました。厳しいラップで粘ったエエヤンは中山ではやはり強い。ずっとハイペースに巻き込まれる形で大敗でしたが、毎日王冠は悪くない競馬をしていました。中山では今後も軽視できません。
パラレルヴィジョンは大逃げのほぼ2番手で絶好の展開だったか。これで芝のマイルで連勝を飾りました。速い上がりにも対応できるので東京でも。
レースレベルは高かったはずなので、差してきた3.4着馬は重賞でもやれる目処が立ちました。私は5着ダディーズビビッドに本命を打ちましたが、一旦は3番手に浮上する惜しい5着。1400mでは1分19秒5という好時計で走っている馬。どうも人気になりませんが、能力は高い。 

・大阪杯

混戦で、逃げ馬不在ということで騎手の思惑の差が出たという印象。
1000m通過60.2秒。G1なのでこのくらいなら前有利です。
ベラジオオペラが出して行ったことで、ステラヴェローチェとプラダリアは被されて位置を悪くしました。プラダリアはテンの速さでも劣っていたと思います。ベラジオオペラは横山和生騎手の好騎乗。
テンの速さで劣るローシャムパークも戸崎騎手がマクったことで位置取り面の不利を防ぎました。12.6秒の4F目で動いたのも高判断。ただ、3.4角で外目を回されたのはロスもあったはず。勝ち馬とはその分の差でしょう。
ルージュエヴァイユは初角までに最内まで潜り込む菅原明良騎手の好騎乗。菅原明良騎手は本当に上手い。この騎乗ができるとは想定外でした。
ステラヴェローチェはかなり勿体ない競馬でした。スタート後に位置を取りに行っていれば勝てたのでは。終いの脚色は一番でした。