アルゼンチン共和国杯2020 予想 目黒記念とは正反対の展開になりやすい。スローの瞬発力勝負にも対応出来るスタミナタイプを狙いたい。

展開

ダービー当日の目黒記念と同距離・同コース、ハンデ戦というのも同じ。
にもかかわらず、レースラップは正反対である。
目黒記念はペースが流れやすく、アルゼンチン共和国杯の方は緩みやすい。
アルゼンチン共和国杯の方が流れる年は非常に稀。
おそらく、アルゼンチン共和国杯がスローになるというよりは、目黒記念が流れやすくなるのだろう。というのも、目黒記念はダービー当日で、内の馬場が例年良いのでポジション争いが激しくなるのではないか。
このロジックはあくまで推測に過ぎない。
競馬にはロジックで突き詰めてもどうしても分からない面が出てくる。
こういう時は大局観というか、大まかな全体像さえ把握していればそれで十分。理屈はともかく、例年緩みやすいのだから自分には確信出来ない何かが存在するのだ。

このレース、展開予想を間違うと予想もてんで的外れなものとなってしまうだろう。

分かりやすい例として、アイスバブルを挙げたい。
この馬は典型的な消耗戦タイプ。バテないので、レース上がりがかかった方が圧倒的に良い馬。
2019目黒記念 レース上がり35.8秒 2着
2019アルゼンチン共和国杯 レース上がり34.1秒 11着
2020メトロポリタンステークス レース上がり33.6秒 6着
2020目黒記念 レース上がり35.9秒 2着


もうお分かりかと思うが、今回、アイスバブルは不要。
想定のペースはスローで、上がりも速くなると見ているから。
メンバーを見渡しても逃げ馬どころか先行馬も少ないので、よりその可能性が高くなるだろう。

タイトルにある通り、スローの瞬発戦にも対応出来るスタミナ型の馬を中心に馬券を買いたい。

◎ 5 ユーキャンスマイル
○ 3 ベストアプローチ
▲ 2 ラストドラフト
△ 8 サンレイポケット
△ 11 プリンスオブペスカ
△ 13 タイセイトレイル
△ 14 オセアグレイト
△ 17 ゴールドギア

見解

◎ユーキャンスマイル
天皇賞(秋)の予想で、フィエールマンを「中距離向きの瞬発力型ディープインパクト産駒」と評したが、似た理由でこの馬もしばらく中距離タイプだと見なしていた(父はキングカメハメハだが)。
長距離でもスローの瞬発戦での好走が多かった。3着の菊花賞も勝ったダイヤモンドステークスもそうだった。
天皇賞(秋)でも4着で、その見解は正しいと思っていた。
が、重馬場のJCに対応してきた時に、クエスチョンマークが灯り、消耗戦になった阪神大賞典で快勝されて見方が完全に変わった。
この馬は適性の幅が非常に広い馬なのだ、というように。
つまり、長距離でも中距離でも、スローペースでもハイペースでも、どんな展開になっても安定して走るタイプ、とでも言えよう。
G1以外ではしばらく馬券も外していない馬で、軸に最適だろう。
このレース、58キロでも強い馬なら問題なく来ている。
この馬はその強い馬に当てはまる。
勝つかどうかは別として馬券内は堅いと見て本命。

○ベストアプローチ
完全なヨーロッパ血統で重い馬場の函館記念は向くだろうと思い、本命にしたのだが、小回りは向かなかったという騎手コメントが出ている。
正直、なるほどな、という印象。元来、ズブさがあり、広いコースでこそというタイプに、言われてみれば思う。
函館の巴賞は長期休養明け・転厩初戦だったが、上がり最速の脚を使えたように衰え自体は感じない。
懸念していたのが、前述したズブさ。
三歳時によくズブさを見せていて、スピードに乗るのが遅くて負けたというレースが続いていた。
そのズブさが四歳になっての二戦、尼崎ステークス、メトロポリタンステークスで払拭されていたのだ。いよいよ本格化、という時に長期休養明けに入ってしまった。

ズブさを函館で全く見せていなかったのは安心材料。
尼崎ステークスでしっかり瞬発戦に対応、メトロポリタンもロンスパ戦にはなったが、上がりの速いレース、これにも対応。
それならば、このレースは向くはず。
個人的な話で恐縮だが、実は筆者がダービーで本命にした馬。
待ち望んでいた大器、いよいよ本格化してくれる、だろうか?

▲ラストドラフト
この馬も瞬発力兼備のスタミナ砲だと見ている。
母マルセリーナの血がそうさせているのだろう。
レース上がり34.5秒と速かった中日新聞杯で2着。超スローの金鯱賞ではサートゥルナーリアに次ぐ上がり2位で5着。

休み明けはオクトーバーステークスの時も走らなかったので、前走のケフェウスステークスは参考外で良いと思う。それにケフェウスステークスはかなりの消耗戦になり、それを先行したのだから負けて当然の結果。
スローなら変わってくるはずと見て単穴評価に推す。

今回、混戦のように見えて消耗戦タイプが多いので、そういう馬は軽視、割と簡単に印を決めることが出来た。

△サンレイポケット
基本、消耗戦タイプだろうが、新潟記念でレース上がり33.1秒に対応して3着。
ここでも通用するだろう。
△プリンスオブペスカ
穴はこれだろう。3勝クラス勝ちも瞬発戦、オープンで唯一掲示板に入った日経新春杯も瞬発戦とは言わないまでも、超スローでそれに近くなった。タフな競馬になるとここでは劣るが、素軽さ求められるだろうここなら注意。
△タイセイトレイル
昨年の2着馬。完全な消耗戦タイプだと思っていたので、あそこで瞬発戦に対応してきたのは驚いた。今年は調子も悪くなっているのか、持ち前の安定感がなくなっている。一週前追い切りで一杯に追ってラスト13.7秒、併せ馬で遅れという酷いものだったが、最終追い切りは良くなっているので押さえる。
△オセアグレイト
オルフェーヴル産駒らしく消耗戦タイプだが、今年のメトロポリタンステークスは100m違えども、超スローで瞬発力を見極める良いレースになった。そこで上がり最速33.3秒で5着なら悪くない。
△ゴールドギア
ほとんどのレースで上がり3位以内を計測。追い込み一手なだけにいつ馬券に絡むか分からないが、取り敢えず押さえてはおきたい。いつ来るか分からない。

他。
バレリオ。
前述のメトロポリタンステークスで上がり2位の2着なので、通常なら押さえる。
が、追い切りが良くない。南Wで仕掛けて終い13.3秒もかかり、併せ馬でも遅れ。これでは……。
ただし、青嵐賞で一杯に追ってラスト14.3秒で勝っているので、もしかしたら追い切り関係なく来るのかもしれない。だが、ここ二回の好走時は併入か先着ばかりなので、この中間2度の遅れは流石に見逃せない。来たら来たで諦めが付く。消し。
トーセンカンビーナ。
下級条件では瞬発戦でも勝っているが、このクラスでは厳しいだろう。ポジションを取れない弱みもあり、消したい。
サンアップルトン。
消耗戦タイプ。休養明け初戦、超スローのオールカマーで何も出来なかったように、ハイペースにならなければ厳しいのでは。そもそも、使ったレースの大半が消耗戦なので、瞬発戦に対応出来るのかほぼ不明。来たら事故と見なす。
メイショウテンゲン。
スロー予想をしている自分からしたら何故この馬がそこそこ人気になっているのか全く理解出来ないが、超超と二度繰り返しても良い消耗戦になったダイヤモンドステークスで2着。つまりはそういうこと。
サトノルークス。
年明け二戦が案外すぎる。距離伸びて先行出来れば怖いが、馬券からは消す。
オーソリティ。
陣営も骨折の休み明けで、良い頃に比べて折り合いも左右のバランスも戻りきっていない、次につながれば良い、と発言している。今年の三歳牡馬のレベルを考えても、ここで強調はしにくい。ルメール人気にも程があるのでは……。

馬券は三連複で◎から印を付けた馬に流し。○▲のところは額を増やす。
あとは馬連で◎から印を付けた馬へ。ユーキャンスマイルの3着も考えて、○からの馬連流しも買っておきたい。

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