エンプレス杯2022 予想 サルサディオーネの作るペースに対応出来る馬は……。

※中央での指数はグリーンチャンネルの「先週の結果分析」のものを用いています。
※地方での指数はnetkeibaのタイム指数を参考にしています。

枠順
netkeiba.comより
馬印

◎ 6 クリノフラッシュ
○ 12 サルサディオーネ
▲ 8 プリティーチャンス
△1 10 ダイアナブライト

△2 4 ショウナンナデシコ

見解

いつも書いていることですが、牝馬限定交流重賞は、基本的に(交流重賞の常連よりも)中央の古馬オープンまで上がれる牝馬の能力が高い、と見ています。
しかしながら、ペースが緩んで展開が紛れることも多いため、展開読みも重要になってきます。

その点、今回はサルサディオーネがいるので、スローペースになることはまずあり得ません。
昨年同様に緩ませないペースで逃げて、レース上がりが40秒前後かかる消耗戦に持ち込むことでしょう。
そのため、予想の焦点は、サルサディオーネの作る速めの流れに対応出来る馬探し、ということになります。

本命はクリノフラッシュ。
ずっと和田翼騎手が乗っていた馬ですが、前走は武豊騎手に乗り替わって大楽勝。
牝馬限定戦でメンバーにも恵まれましたが、騎手が変わればこうも変わるのかという結果でした。ちなみに、1勝クラスと2勝クラスも松山騎手が乗って連勝しています。
どの騎手が乗っても大した成績の変わらない馬もいますが、騎手で一変する馬もいます。
クリノフラッシュは後者だと見ているだけに、今回も力負けしないと見ています。
前々走と3走前、和田翼騎手で出遅れていますが、今回の鞍上はスタートが得意な福永騎手。
福永騎手のスタートの上手さは出遅れ率の低さとしてデータにも表れています。
ここはスタートをきっちり決めてくれるはずだと見ています。

この馬は基本、速い上がりを使えないため、スローペースで先行しても何かに交わされてしまいます。
印象的だったのが、2021年5月9日に新潟で開催された三条ステークスです。
個人的にクリノフラッシュの楽逃げが叶うと見て本命を打ったレースなのですが、クリノフラッシュは実際に、1000m通過62.5秒というスローペースの逃げに持ち込みました。
4角の手応えから馬券にはなると思ってみていましたが、リネンファッションを含む3頭に交わされて4着。休み明けで馬体が減っていた影響もあったのかもしれませんが、少し情けない競馬だと感じました。

対して、ペースが流れた時は先行してしぶとく粘れる馬です。
4走前の西日本スポーツ杯は、前半1000m59.6秒と、稍重の馬場を考慮しても流れたと思いますが、前と少し離れた3番手を追走して2着に好走。勝ったメイショウダジンはその後ろに付けていて展開的に恵まれたと思いますし、この馬はオープンでも通用しています。

また、昨年1月に開催された瀬戸ステークスは、前半1000mが62.1秒。これは中京ダート1900mにしてはまずまず流れた方で、差し馬有利の結果にもなりました。
この時、好位差しを決めたウェルカムゴールドはオープンでも通用している馬で、2着に差してきたスマッシングハーツも先月、アルデバランステークスを制しました。それら強豪相手の好走ですから能力面の担保もあります。
一方、このレースでは先行した人気馬は失速しています。
現オープン馬のハギノリュクスは3番手から競馬を運んで11着、同じく3番手から競馬を運んだキーフラッシュ、ワイドソロモンはそれぞれ7着、9着と馬群に沈んでいます。
このレースで1900mは守備範囲ということを示しましたから、コーナー部でペースの緩む川崎2100mならスタミナ切れを起こす心配はないでしょう。

この馬ならサルサディオーネの作る速めのペースを味方に出来るはずです。
追い切りも栗東坂路を馬なりで51.6秒と、この馬にしてはかなりの好時計で駆けています。ラスト1ハロンも12.5秒と失速せずにまとめているので、状態面に不安はありません。
スローペースになれば決め手負け、ハイペースになれば強い差し馬に交わされるため、出世が遅れましたが、中央の競馬場に比べて前有利の川崎競馬場なら、ハイペースを先行して押し切る競馬が可能だと見て本命を打ちます。

対抗にサルサディオーネ。
とにかく逃げて、どこまで粘れるかの競馬でしょう。
昨年のエンプレス杯は距離が長いと思っていただけに、驚かされました。
例年、どこかで14秒台のラップを挟むのが普通のエンプレス杯ですが、この馬は昨年、最も緩んだ区間でも13.4秒と、緩むことのないペースでの逃げを打ちました。マルシュロレーヌには交わされてしまいましたが、勝ち時計の2.14.1はエンプレス杯レコード。これを良馬場で出したのですから、まともならこのメンバーでも地力は1.2を争うレベルだと思います。

前走の川崎記念は、サルサディオーネがいつものペースで逃げましたが、カジノフォンテンに早めに捕まえに来られましたから度外視出来る敗戦。
昨年のかしわ記念も、カジノフォンテンに早めに捕まえに来られて惨敗していますが、あのレースはサルサディオーネが自分の分だけ走れば勝ち負けになっていた勝ち時計でした。
やはり逃げ馬、という感じで、早めに捕まえに来られると脆い面を見せています。
昨年のエンプレス杯は、マドラスチェックが早めに捕まえに来ましたが、あの馬は古馬オープンまで自力で上がってきた馬ではなく、レベルの低い関東オークスで賞金を稼いで牝馬限定交流重賞の常連になった馬。自力で古馬オープンまで上がったファッショニスタやマルシュロレーヌ、テオレーマには完敗している通り、能力的には一枚劣る馬と見ています。
今回、捕まえに来るだろう馬は、マドラスチェックよりも能力が高いと見ているクリノフラッシュやショウナンナデシコになるため、捕まえ切られて失速するパターンも想定しています。
ですので、本命までは危険と見て対抗までにします。

単穴にプリティーチャンス。
この馬はハイペースになった内房ステークスを優秀なスピード指数で差し切っています。
みやこステークスは1000m通過こそ平均的な流れでしたが、3角に速いペースで突っ込んだために差し決着になりました。
結果、牡馬のオープン馬相手に4着ですから地力はサルサディオーネと同等か、それ以上のものがあると思っています。
最大の懸念材料は左回り、でしょう。
この馬は左回りだと内にモタれるという情報を耳にしましたので、レース映像で確認してみましたが、クイーン賞は確かに内にモタれてまともに追えていませんでした。
その分、評価を下げますが、差し届くようなレースになれば、あっさり勝っても不思議ないと思い、単穴評価とします。

連下の1番手に、ダイアナブライト。
今回はサルサディオーネが出てくることがプラスに働きます。
と言いますのも、レディスプレリュードとTCK女王盃はともにかなりのスローペースだったからです。この馬はディープインパクト産駒ながら、それほど速い上がりが使えないため、スローペースは向きません。
サルサディオーネがハイペースで飛ばしたクイーン賞は差し切り勝ち。
個人的な話で恐縮ですが、私はこのレースでダイアナブライトに本命を打って20万ほど勝ちました。
クイーン賞から川崎に転入。ルールの問題で、元中央のオープン馬が53キロで出走出来たのもプラスに働いたと思っています。
問題は乗り方だと思っています。
クイーン賞が鮮やかな差し切り勝ちだったため、TCK女王盃でも控える競馬をするのではないかと読んでいましたが、その通りの結果になり、超スローの展開にドハマり。
元々は先行出来る馬ですので、今回、笹川騎手が2100mへの距離延長で位置を取ってくれば、馬券圏内に来られる実力を秘めている馬です。
古馬オープンで牡馬に混じってそれなりに走ってきた馬ですから、力負けはしません。

連下の2番手に、ショウナンナデシコ。
古馬オープンで勝っているだけに、能力はそれなりに高い馬だと思っていますが、ここずっとスローペースを先行しての競馬で、展開に恵まれています。
ダートの中距離で上がり36秒台を使える馬だけに、基本的にはスローペースを先行して押し切るタイプになります。
そうしたタイプだけに、サルサディオーネのいるレースは向かないのではないかと思っています。
7走前の2勝クラスは、阪神ダート1800mで最内枠を引いて、揉まれたくないためか逃げの手に出ましたが、前半1000m通過61.7秒というやや速めな逃げになって9着と惨敗しています。
おそらくはスローペース専門の先行馬。
レース上がりが40秒前後かかるであろうエンプレス杯には適性がないと見て、ここまで評価を下げました。
競馬は賭け金の奪い合いという側面があるので、私はオッズも重視する人間ですが、この馬は1番人気が確実なので評価を落とした面もあります。
個人的には飛んでもらって、良い配当にありつきたいと考えています。

あとは消す馬。

メモリーコウは本質的には1800mまでが守備範囲のマイラーだと見ています。
その理由は、東京ダート1600mのオアシスステークスが時計が優秀だったからです。
2000mのブリーダーズゴールドカップでも好走歴がありますが、好走理由は低レベル戦だったからだと見ています。
昨年のブリーダーズゴールドカップは外枠を引いて、スローの流れで酷く引っかかっていました。
2100mは本質的に長いのが、消す理由の一つです。
また、太秦ステークスと福島民友カップで惨敗したことから、ピークアウトしてしまった、というのが2つ目の理由です。
前走・前々走はスローペースになって時計を求められないレースになったのが、そこそこ走れた理由だと思っています。

ウェルドーンはまだ力不足だと思っています。
関東オークスもJDDも、時計的に低レベル戦での好走です。
3着したレディスプレリュードは超スローペースを3番手先行出来たから、上がりの脚だけで来られた、という評価を下しています。
時計が求められたクイーン賞では惨敗したように、底力の高さが求められるレースではよほど成長していない限り、好走は厳しいと見ています。
明け4歳になって、今回は56キロを背負われます。
斤量面の恩恵もなくなった今回は、様子見が妥当でしょう。

レーヌブランシュも本質的には力不足。
中央の古馬オープンでは全く勝負になっていない馬です。
関東オークスで好走して地方交流重賞の常連になる馬は、過剰人気傾向になるので覚えておいて損はないと思います。
三走前のレディスプレリュードは上がり36.3秒の脚を使って逃げ切りましたが、これは超スローペースだったから。
昨年2着だったTCK女王盃も、超スローペースで位置を取れたからこその好走。
サルサディオーネが逃げた昨年のエンプレス杯は前にかなり離されての5着ですから、中央で3勝クラスを勝ち上がってきた馬たちには敵わないと見ます。川田騎手鞍上という点は怖いですが、馬券からは消したいと思います。

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