阪神ジュベナイルフィリーズ2020 予想 古馬1勝クラスのメンバーの中に、一頭だけ古馬3勝クラスで勝負になる馬が混じっている。

展開

先週日曜の1600mでの馬場差は-0.8秒。
今週からBコース替わりだが、内の荒れた部分はカバーし切れておらず、内目を避けている馬が多数。その中でも内寄りの馬の好走が目立ったのは、スローペースの影響だろう。
多くの馬が脚が余っている状況では外を回す距離損の方が大きかったという理屈。

このレースは前傾ラップになりやすい。
というのも、1200mや1400mがベストのスピードタイプが2歳牝馬の総決算として出走してきやすいから。
今年、エイシンヒテン、リンゴアメ、ポールネイロン、ヨカヨカ、サルビアなど速い馬はいるが、どれもそう行きたそうにない。
スロー、というのも、もしかしたらあるかもしれないと思っている。

個人的な話になるが、筆者の展開予想がとにかく当たらない。
本日の中日新聞杯はそこそこ流れると予想したが、超スローになり、前有利の決着となってしまった。
これは以前からの課題と考えており、どうすれば展開予想の精度を上げることが出来るのか、そうでなければ、展開予想自体にそれほど頼らない方が良いのか、試行錯誤している。

ここは丁度、二歳戦ということもあり、あまり展開予想には頼らないで本命を打つ。
前走で展開や馬場不利だった馬、純粋に強い馬、競馬はそもそも前有利という根本思想を中心に買う。

◎ 18 メイケイエール
○ 8 ヨカヨカ
▲ 6 ソダシ
△ 5 サルビア

△ 12 オパールムーン
△ 14 ポールネイロン
△ 17 フラリオナ

✕ 7 サトノレイナス
✕ 9 ナムラメーテル
✕ 15 エイシンヒテン
✕ 16 インフィナイト

見解

◎メイケイエール
まず、今年の二歳重賞を振り返って感じたのが、二歳戦は適性よりも指数の方が大事だということ。
もちろん、指数を上積みしてくる馬も沢山いるので、その見極めは大事だが、一定水準以上の指数を出している馬がいる場合、未知の魅力の馬がその指数以上を出すのはなかなか難しいのだと感じた。
京都2歳ステークスが特にそう。
グロリアムンディが未知の魅力で1番人気になっていたが、それ以前に指数100(「先週の結果分析」評)以上を出しているワンダフルタウン、ラーゴムで決着した。
これは東スポ杯でもアルテミスステークスでもデイリー杯でも感じたことだ。

今年の二歳戦でどのレースのレベルが最も高かったかといえば、この馬の前走、ファンタジーステークスに他ならない。
その指数は102なのだが、先週の結果分析の指数はたまに当てにならないことがあり、他サイトの指数も見ている。
他に札幌2歳ステークスが103、とオープンクラスでは高いのだが、よくよく計算してみると、ファンタジーステークスの価値の方が高いと分かった。
以下、メイケイエールの時計的価値が高いことを証明する計算なので、読み飛ばしてもらっても構わない。

ファンタジーステークス 1.20.1-(馬場差-1.6)=1.21.7 
古馬2勝クラスの基準タイム 1.21.5
古馬3勝クラスの基準タイム 1.21.0

つまり、メイケイエールの時計は3歳以上2勝クラス換算で98、3歳以上3勝クラス換算で93という指数をマークしていることになる。
93あれば、低レベル戦なら勝てる水準。
加えて、メイケイエールはハイペースを先行(より正確にいえば、掛かって上がっていった)して展開不利。指数はまだまだ上積み可能。

古馬2勝クラスを勝てば、例年、秋華賞や菊花賞でも勝負になると言われているから、あのレコードの価値は相当に高い。馬場に恵まれたものではない。

計算ばかりで恐縮だが、ちなみにデアリングタクトのエルフィンステークスは、
1.33.6-(馬場差+0.2)=1.33.4
古馬3勝クラスの基準タイム 1.33.3
だから、あの時点でデアリングタクトの強さは見抜けたという訳だ。

コントレイルの東スポ杯は、
1.44.5-(馬場差-2.0)=1.46.5
古馬3勝クラスの基準タイム=1.46.3
と、こちらも破格。

このメンバーで上位だと、ソダシのアルテミスステークスが、
1.34.9-(馬場差-0.9)=1.35.8
古馬1勝クラスの基準タイム 1.34.8
古馬2勝クラスの基準タイム 1.34.2

だから、1勝クラスも勝てない計算になる。
しかも、ソダシはスローを先行出来たという展開にも恵まれた。

札幌2歳ステークスが、
1.48.2-(馬場差-1.1)=1.49.3
古馬1勝クラス 1.49.2
と、やはり1勝クラスを高い水準で勝てる程度の価値しかない。

他馬の指数も、古馬1勝クラスを勝つに満たないものばかり。
この馬は小倉2歳ステークスでも、古馬1勝クラス換算で99という指数を出している。


長々と計算してきたが、結局、何が言いたいかといえば、メイケイエールだけ1クラス、2クラス、他馬と違うエンジンを備えている、ということだ。

昨年のレシステンシアも指数で本命に出来た。
そのファンタジーステークスが、
1.20.7-(馬場差-0.7)=1.21.4
古馬2勝クラスの基準タイム 1.21.3

レシステンシアと同水準にはある。
誰しもが不安に思っている折り合い、距離、に関して目をつぶる価値は十分にあると見て本命を打つ。

○ヨカヨカ
ファンタジーステークス組を狙い撃つ。
前半4ハロン45.3秒のハイペースを先行して粘った馬は相当な器だと見ている。
この馬も該当。

ファンタジーステークスの予想では、一週前追い切りのCWで終いバタバタになったことで無印にしたが、先行してよもやの好走。
しかもレースを見れば分かるが、かなり直線モタれていた。
今回はCWでしっかり先着。上積みも期待出来る。
掛かる馬ではないので、おそらく距離は保つ。

おそらくは距離適性や九州産馬ということで評価を落としているのだろうが、そんな先入観は捨てた方が良い馬だと思っている。
対抗を打つ。

▲ソダシ
ファンタジーステークス組以外ならこの馬の安定感を買いたい。
札幌2歳ステークスはハイペースを早めに進出して楽勝。

このせいで、適性が逆になるアルテミスステークスで軽視してしまったが、スローの瞬発戦を先行して快勝。
血統的に適性は消耗戦>瞬発戦、にあるのだろうが、現時点での完成度は高い。
6番枠を見た時、内で包まれる危険性も考えたのだが、テンが速い方なのでおそらく杞憂に終わる。
ファンタジーステークス組が案外なら、この馬が浮上すると見る。

△サルビア
前走だけで見限られたのなら積極的に買いたい。
ファンタジーステークスは超ハイペースを2番手追走して失速しただけで、参考外で良い。
前走時の評価をここでも引用しよう。

ここに向きそうな馬といえば、真っ先にこの馬を挙げたくなる。
前走のりんどう賞は相手に恵まれた感が強いが、圧勝。
そのレースラップは4ハロン目から4ハロン続けて11.8秒という持続ラップ。馬場差+0.4秒というタフな京都で、スローペースではあったが、バテない末脚を見せたのは立派の一言。
この馬、新馬戦も同様にラスト2ハロンを11.3-11.3という持続ラップを刻んで勝っているややスローだったが、それでも2ハロン22.6秒は立派な数字で持続力も瞬発力も見せたと言える。
ダイワメジャー産駒でもあり、阪神替わりも全く問題なくこなしてくれるだろう。
対抗馬と本命は迷ったのだが、1400mでの連勝という事実を重視して本命。

引用以上。
母系がサドラーズウェルズ系なので、おそらくマイルに伸びるくらいなら大丈夫。
新馬戦、りんどう賞と、優秀なラップを刻んでいることからも、見直したい。

△オパールムーン
ファンタジーステークス組。
前走はハマっただけ、と言いたいところだが、上積みもあったのだろう。
新馬戦は実質2本だけの追い切りだった。
勝ち馬と同タイムなら連下評価にはしたい。

調教後の馬体重が426キロと、前走時よりも10キロ減っているのは相当心配。
調教も良くなかったという評価を目にする。
連下まで。

△ポールネイロン
他の組だとききょうステークスをレコードのこの馬か。
今年の中京が馬場差以上に時計が出ている印象で、それほど指数は信頼出来ないと思っているが、前半4ハロン45.9秒というハイペースで逃げ切ったのは強いと言えるだろう。
オルフェーヴル産駒は適性の幅が広い種牡馬だが、父のステイゴールド同様にタフなレースに強い馬を多く出す。
あまり逃げたくないようだが、いっそ、逃げてペースを作ってしまった方が面白いように思う。

△フラリオナ
ポールネイロンが作るペースならセットで来てもおかしくない。
こちらの方が恵まれた展開ということで連下でも下の評価だが。
今回、グルーピングしているが、この思考は競馬において大事だと思っている。
秋華賞はトラックバイアスから外枠から順に買って的中出来た。
スワンステークスはスローになって外有利でなくなったが、当時の京都はグルーピングする価値ある馬場だった。
血統派の人が同一種牡馬の産駒で上位を占めた、などと報告しているのもよく見る。
レースでのグルーピングも重要。
小倉2歳ステークスとききょうステークス4着のルクシオンを物差しにすれば、通用する下地はあるだろう。

以下は押さえ。

✕サトノレイナス
前走はスプリンターズステークスと同日で、完全な外差し馬場。
ルメールの4角から直線の進路取りも抜群に上手く、これ以上ない競馬をした。

2番人気は過剰だと思っているが、三連系の押さえなら。

✕ナムラメーテル
新馬戦は高指数(先に、当てにならないと言った中京でのものだが)。
前走は謎の大敗。あそこまで負けたのなら度外視でも良いのでは。

✕エイシンヒテン
未勝利戦からずっと高い指数で走ってきている。
前走はスローの逃げで恵まれたが、高タイムでもあるので。

✕インフィナイト
正直、何が理由でこれほどの人気なのか分からない。
2戦とも不良馬場で能力未知数ではあるが、モーリス✕アグネスデジタルという配合からも不良馬場が向いたのでは。
全く分からない。だから押さえておく。

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